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社団法人 日本ゴルフツアー機構会長・島田幸作より新年のごあいさつ

 新年明けましておめでとうございます。
昨年は、社団法人 日本ゴルフツアー機構ならびに同機構が主催・主管するジャパンゴルフツアーに格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

 昨シーズンを振り返りますと、国内ツアーにおいては、片山晋呉選手が史上3人目の3年連続賞金王に輝きました。
片山選手は、98年にツアーに初優勝して以来、9年間毎年優勝を積み重ねてまいりました。そのたゆまぬ努力は敬服に値します。
今年も、ジャパンゴルフツアーを牽引する第一人者として、更なる飛躍をしてくれることと期待します。

 海外のツアーにおいても、ジャパンゴルフツアーのメンバーは活躍してくれました。谷原秀人選手が全英オープンで5位に入ったのをはじめ、J・M・シン選手は、欧州ツアーの「ボルボマスターズ」と欧州ツアー及びアジアンツアー共催の「ボルボ・チャイナオープン」で優勝し、国内ツアーでの2勝と合わせて、1シーズンで3つのツアーにおいて優勝を飾る快挙を成し遂げました。

 ツアーの環境を整備し、ツアープレーヤーのレベルアップを図り、「世界で勝てるプロを育てる」――私たちの掲げた目標が実を結んでいることを、大変嬉しく思います。

 その一方で、女子ツアーとの対比において、様々なご指摘を受けた1年でもありました。残念ながら、ジャパンゴルフツアーの人気が思うように上がらない現実があります。各方面からのご指
摘、ご意見を真摯に受け止め、今年は、制度の見直しを含めて検討する所存です。

 そのひとつが出場枠についてです。現在、選手がトーナメントに出場できる出場資格については、ファンや主催者が望む選手が必ずしも出場できるものとはなっていません。
 
 そこで、若手有望選手に少しでもチャンスを与えると共に、国内ツアーにおいて十分な実績がある選手、また海外ツアーで活躍している選手も、ジャパンゴルフツアーに参戦しやすくするように制度を見直すことで、ファンや主催者の意向が尊重でき、なおかつ魅力あふれるツアーにすることができないか、検討したいと思います。

 また、ルールやマナー・エチケットの遵守について厳しい指摘があったことを踏まえて、現在、懲戒制裁規程の整備に取り組むとともに、選手の意識向上を目的とした講習会の開催も検討しています。

 日本ゴルフツアー機構は、文部科学省所管の「公益法人」です。プロゴルフ競技に関する競技水準の向上とゴルフの振興に貢献し、次代を担う子どもたちや青少年の健全な育成に寄与していく責務があります。
 ゴルフは、プレーヤー自身が自らレフリーを務める競技であるという点で、他に類を見ない素晴らしいスポーツです。選手たちには、高度な技術のみならず、ルールやマナー・エチケットを遵守することにおいても、アマチュアゴルファー、ジュニアゴルファーの良き手本となることが求められております。

 斯界の頂点に立つプロゴルファーの立ち居・振舞いとはどうあるべきか、これらの問題について、選手とともに検討し、努力してまいる所存です

 さて、社団法人 日本ゴルフツアー機構は、ジャパンゴルフツアー選手会の協力の下に、福祉施設訪問や高松宮妃癌研究基金、ポリオ撲滅基金への寄贈などの社会貢献活動やチャリティ活動を行なっています。

 また、スナッグゴルフの普及にも取り組み、これまでに、全国の100校を超える小学校にスナッグゴルフコーチングセットを寄贈してまいりました。今年も引き続き「UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ」の開催に併せたスナッグゴルフ全国大会の開催を柱に、このような普及活動を積極的に取り組んでいきます。

 最後に、今年は24試合のツアートーナメントと9試合のチャレンジトーナメントが開催できる運びとなりました。これも、ひとえにトーナメント主催者様、特別協賛各社様、各ゴルフ団体関係者の皆様のご理解とご支援、そして多くのゴルフファンのあたたかいご声援の賜物と感謝いたします。

 私たちは、皆さまのご期待に沿えるよう、公益法人としての責任を果たすべく、選手たちとともに一層努力し、邁進していく所存です。何卒、今年も、皆さまのご支援、ご協力を賜りたく、お願い申し上げます。

2007年正月
社団法人 日本ゴルフツアー機構
会長 島田 幸作

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