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ANAオープン 2007
ルーキーの松村道央が単独首位に
初戦の長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップでプロ初の予選を突破すると、2戦目のサン・クロレラで自己ベストの10位タイ。
そして3戦目のこのANAオープン初日に自己ベストスコアの63をマークして単独首位に「やっぱり、北海道には何かある?」との周囲の言葉にも、今のところ疑いの余地はない。
「今日は4日間分のパットが入っちゃった」と笑う。
前半の14番で横1.5メートルを入れ、16番でまたもや1.5メートルを沈めると、次の17番パー5で残り260ヤードの林超えの第2打を、奥5メートルにピタリとつけた。
下りのスライスラインは「最後のひと転がりでジャストイン」。
これにがぜん、勢いづいた。
「よく人から、年齢より落ち着いていると言われる」というポーカーフェイスとは裏腹に、「こういうときは、絶対にブレーキをかけちゃダメ。取れるときに取れるだけ取る」と威勢が良い。
パッティングも強気だ。
その秘訣は「インパクトで緩まないこと。カップを50センチオーバーさせるつもりで打つ」。
あがり4ホールの連続バーディは、6番と8番で8メートル以上の長いチャンスをねじこんだ。
最終9番は2オン成功。11メートルのイーグルパットも淀みのないストロークで、楽々バーディフィニッシュだ。
今週は、主戦場のチャレンジトーナメント「SRIXONチャレンジ」と日程がかぶっているが、日ごろから「チャンスがあるのなら、出来るだけツアーに出たい」と考えている松村は、リスクを承知で現地入り。
月曜日に、札幌ゴルフ倶楽部の由仁コースで行われたマンデートーナメントに挑戦。4位タイで出番を得ての好発進だった。
道央と書いて「みちお」と読むが、音読みしたら「どうおう」。
やはりこの地に縁があるのかと、つい勘ぐってしまうのだが本人は埼玉県出身。
「これもよく人から言われますけど、北海道とはぜんぜん関係ありません」。
はからずも、この日初日はいきなり大会の中心に居座った。
松村道央まつむらみちお
1983年7月22日生まれ。埼玉県出身。父親の影響で10歳からゴルフを始める。中学、高校と栃木の佐野日大ゴルフ部で活躍。名門・日大に進み、4年時の2005年に日本学生ゴルフ王座決定戦を制した。
2006年にプロ転向。学生時代から2度目のQT挑戦でみごとファイナルに進出し、ランクは55位。その資格で参戦した先の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」でデビュー戦を飾り、初の決勝進出。69位に入り、リランキング順位を49位にあげている。
身長172センチ、体重62キロ。得意クラブはドライバー。趣味は野球とスキー。