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The Championship by LEXUS 2008

S・K・ホが初代チャンピオンに

ただひとり、別世界のゴルフを展開して頂点に立った。2万5000本を越えるといわれる松林に完全にセパレートされた難コースで5打差のみごとな勝ちっぷりは、スタートの1番のバーディですでに約束されていたのかもしれない。

ましてフェードヒッターには苦手な左ドッグレッグのホールも完璧に攻略し、今季2勝目は栄光の“初代チャンピオン”。

今年、誕生したばかりのビッグイベントを制して「それが何より嬉しい」とS・K・ホ。
「どの大会でも一番初めに勝つということは非常に栄誉なことです。それと・・・」と、ふいに頬を緩ませ、「練習ラウンドのときからず〜っと気になっていたものを手に入れることができて、本当に最高です!」。
輝かせた視線の先には、優勝副賞の高級車「LEXUS IS F」。

ゴールデンキーを受け取って、喜びに細めた目を今度は大きく見開いた。
18番グリーンサイドには、まさかここにいるはずのない家族の姿が。
妻ヘヨンさんと、長男トンファくんは兵庫県西宮市の自宅で朗報を待ちわびているはずだった。

本格参戦7年目。いまや日本語ペラペラの夫に対し、ヘヨンさんは交通の手配などにどうしても手間取る。そのうえ慣れない土地で、1歳9ヶ月の赤ちゃんを連れて歩くことにはどうしても不安が先に立つ。

心配症の夫も「今回は家で待っていて」と前夜に伝えたばかりだったのだ。
「どうしてここにいるの!」と思わず駆け寄り、我が子を抱き取った。

実はマネージメント事務所の「JOYX(ジョイックス)」のスタッフが「明日は絶対に旦那さんが勝つから」と重い腰のヘヨンさんを説得。
ホールアウトに間に合う航空チケットを手配してくれたばかりか、わざわざ羽田空港まで迎えに行ってくれたことを知って二重の喜び。そして感謝・・・。

「でも子供はまだ小さくて、何のことか分らないでしょう」と最初、タカをくくっていた父親は、ギャラリーの拍手につられ、小さな手を嬉しそうにパチパチいわせたトンファくんに「・・・もしかして、分っているかも?!」。
家族と喜びを味わう至福の瞬間。
優勝賞金4000万円は、世界的な円高に「出来るだけ早くウォンに替えます」と、一家の長はちゃっかりと笑う。
賞金ランクは4位浮上に「残り4試合でも今日みたいなゴルフが出来れば、もうあと1勝ほど・・・。そうしたら賞金王も見えてきますね」。
大きなことも、サラリと言ってのけるのは、この選手のいつものこと。
S・K・ホがこの勝利を機に、熾烈な賞金レースに名乗りをあげた。

  • 同組で回ったジョーブやコンランも脱帽のぶっちぎりV
  • 優勝賞金はもちろん、副賞の高級車にも大喜び!
  • 家族が来ていることは、プレーを終えるまで知らなかっただけに二重の喜びとなった

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