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JCBクラシック 2007

富田雅哉が好発進

初シード入りを果たした今年、師匠の田中秀道も米ツアーから戻ってきた。毎週、練習ラウンドを一緒にするようになって、本戦が始まる前から「下手なところは見せられん!」。
今週も、緊張感を保ったまま初日を迎えた。
特に今回は、練習日に師匠が言った言葉が印象に残っていた。
「ビビって合わせるから曲がるんだ。躊躇するな。思い切り振っていけ。そしたら曲がらない」。

直接、言われたのではなかった。練習日に、田中が弟子仲間の河井博大(ひろお)にアドバイスしていたのを盗み聞きしたものだが、自分にも思い当たるフシがあった。

開幕から6戦を終えて、最近ではシード権の保持ばかりが頭になかっただろうか。
「予選通過が最低限の目標になって、ゴルフが縮こまっていたのではなかったか」と、気付かされたのだ。

身長185センチ、体重85キロ。
「せっかく、こんなデッカい体で生まれたのだから。高い位置に目標を置いて、思い切り振っていこう」と決めた。
「もういちど、一からのスタート」と、気持ちを新たにした途端の好発進。

ティショットはほとんどフェアウェーをキープ。ミスらしいミスもなく、「危なげないゴルフ」で、ボギーなしの7アンダーに、改めて師匠の言葉を噛み締めた。
「今日みたいに思い切って振れたら曲がらないんだ、と」。
そう実感できたことが、この日初日の大きな収穫だ。

今年の目標はもちろん「初優勝」だが「まだ、その経験もないから。今はとにかく1日1日良いスコアを出すこと。大きなゴルフをすることを目標にやりたい」。
暫定首位にも、気負いはない。

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