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丸山茂樹も参戦

石川には何より心強い。今週の米ツアーノーザントラスト・オープンに、丸山茂樹が出場する。

先週のAT&Tペブルビーチナショナルプロアマは、最終ラウンドが強風と雨で月曜日に順延となったものの、結局中止。悪天候のため足止めを食ったが、今週のコースへの懸念はまったくないといっていいだろう。

9番、18番ホールをはじめ、「特にパー4で長いホールが多くなっている」と丸山が言うように年々距離が伸びて、パー71ながらコースレートは75.7。

99年に米大リーグのイチロー選手が結婚式を挙げるなど、アメリカ西海岸屈指の美しさと言われる景観とは裏腹に、鋭い牙を隠しているコースだが、学生時代から丸山はここで数え切れないほどの経験を積んでおり、ロサンゼルスの自宅からも、車でわずか20分。

また今大会には、前身のニッサンオープンから出場9回。
2004年には1打差の2位に入るなど丸山にとって、まさにアメリカの“庭”といってもいい。

隅々まで知り尽くしたコースは、もちろん攻略法も心得ている。

まずは「長いパー4をいかにパーでしのいでいくか。それがスコアメイクのポイント」と、丸山は語る。また一番のキーになるのは「10番」だ。
例年315ヤード前後にセッティングされるというこのパー4は、あのニクラウスにも「全米有数のホール」と言わしめたほど。

丸山もこう証言する。
「距離は短くても難しいパー4で、バーディもあるけどダボも出てしまうという不思議なホール。クラブ選択もアイアンかクリークか、スプーンかで選択が分かれる。コースマネジメントが問われており、、ワンオン狙いでも、ダボになったりする。天と地に分かれる侮れないホールで、一番の見所でもある」。

あとは、特有の芝質だ。
特に、ラフに使用されている南アフリカ減算のキクユ芝につかまると、「ボールはそこに見えているのに全然飛ばないこともあって……クラブにからみついてくるという感じで、とても不思議な芝なんです」と、説明する。

グリーンに使われているポアナ芝もやっかいで、「ラフ同様、日本人には見たこともない、やったことのない感覚の芝だと思う。目が強く、ことのほかグリーンが重くて苦労させられる」と、付け足した。

そして最後は海風だ。「塩を含んで、思ったより思い海風にも要注意」と、丸山は警戒を促した。

普段から「分からないことがあればなんでも聞いて欲しい」と話すなど人一倍、後輩の面倒見が良い丸山のことだ。
もちろん、相性の良い今大会で自身の完全復活を目指すとともに、石川のことも決してほってはおかない。
日本人最多の米ツアー3勝を誇る丸山のほかに通算1勝、昨年の今大会は5位タイの今田竜二も参戦する。
頼もしい先輩たちに囲まれて、石川がいよいよ初めの第一歩を踏み出す。

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