記事
ANAオープン 2009
兼本貴司も自信なさげだが…
いずれも、この日好調のアプローチでどうにか堪えたが、「6番でもだふって、7番でもだふって、8番はガードバンカーからピンチをしのいで…。凄く良いショットもあれば、ものすごく悪いのもあるのが僕」。
本人も認めるとおり、良いときと、悪いときの落差が激しいのがこの選手の特徴だ。
今年は5月の三菱ダイヤモンドカップでツアー初優勝をあげながら、そのあと4試合で予選落ちが続いた(ほか、棄権が1回)。
切れ味鋭いショットでいきなり大量アンダーをマークすることも多いが、翌日には大叩きして失速することもある。
「60台も出るけど、70台後半も平気である、というのが僕のゴルフで。この日もたまたまうまくいっただけです」と、自嘲気味に笑った。
しかしその一方で、「優勝は、そりゃ毎週狙ってますよ」というのもまた本音だ。
初優勝のあと、ぐずぐずとくすぶっていたとき、尊敬する中嶋常幸にも叱られたのもある。
「何をやってるんだ、と。それで、気合いが入った」。
今週は、練習日に練習仲間で先輩の加瀬秀樹をつかまえて、スイングのアドバイスをもらった。
それをしっかりと生かして好発進すると、この日初日は同じ4位に中嶋の名前が。
初優勝のときは、最終日最終組で回り、その存在を頼りに踏ん張れた。
偉大な先輩と並んだことで、ますます張り合いが出てきた。
「今週もまた、中嶋さんと一緒に最終日に回れるといいけれど…」。
控えめな言葉でツアー通算2勝目への意気込みを語った。