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アジアチームが初タイトルに王手!!(2日目)

相変らず強いぞ、タイチーム!
タイの美しい夕暮れが、選手たちの笑顔を照らす。肩を抱き合い、互いの健闘を称え合う。「よくやった!」「グッドジョブ!!」。どの表情も、喜びと充実感に満ちあふれた。

キャプテン・ジョー率いるアジアチームがこの日2日目のフォアボールでなんとひとつも負けなし。
アジアVS欧州の対抗戦「ザ・ロイヤル・トロフィ」は、11日(日)の最終日を残して悲願の初タイトルに王手をかけた。

ジェイディとマークセンの、地元タイチームの強さは相変らず。4&2でスペインのララサバルとマッギンリー組を余裕で負かし、韓国のウィと中国のリャン組は攻守のめりはりも的確に、一度もリードを許さなかった。

谷原&S・K・ホもまた然りだ。とにかくチームワークがバツグンに良かった。
SKが池に入れた11番で、谷原が踏ん張った。
ラフから7メートルにつけたパーパットをねじ込んだ。
15番、16番ではSKが大貢献。いずれも5メートルのバーディチャンスを決めて17番で決着をつけた
前日に続く連勝をもたらした。

そして注目の第1マッチだ。前日初日にチームで唯一の黒星という屈辱を味わった谷口&石川組だ。
対する欧州ペアは、全英オープン覇者のポール・ローリー以上にステディなゴルフを貫くソレン・ハンセンが手強く、前半こそ苦戦が続いたが、ベテランの谷口が17歳を全力で支えた。

石川が池に入れた3番では、「フォアボールという競技は、お互いが常にチャンスにつける気持ちでいかないと勝てない」と、容赦なく叱り飛ばした。
1ダウンのまま迎えたバック9で萎縮してか、いつになくスイングにキレがない石川には「ガンガン行け!」と愛のムチ。
目が覚めた石川は、「カツを入れられまくって気合いが入った。谷口さんのおかげです」と、感謝した。

谷口が、石川の持ち味を引き出した。
617ヤードの16番パー5だ。
石川のティショットは右からのフォローに乗って、欧州チームも度肝を抜くビッグドライブ。さらに248ヤードの第2打は、2番アイアンでみごとピン奥3メートルだ。
「今回は遼くんのトライバーに期待していた」という谷口が、ようやく安心して石川に任せた場面。
イーグルチャンスこそ外したが、ドローに持ち込んだ。

そして最後は谷口が貫禄を見せた。17番で5メートルのパーパットをしのぎ、いよいよ迎えた18番。
残り210ヤードの第2打を、5番ウッドで手前3メートルにピタリとつけた。
バーディチャンスの欧州チームより先にバーディで締めて、イーブンの0.5ポイント加算は、終盤で追いついての引き分けだけに、「勝ったのと同じくらい大きな価値がある」とは谷口。
ひととき余韻に浸りながら、その場に腰を下ろし、ささやかな反省会を開いた2人・・・。

そのうちにマッチを終えたメンバーたちがカートに乗って、次々と18番グリーンに戻ってきた。
大健闘の8人の首に、次々とむしゃぶりついたキャプテンは2日間通算6.5ポイントの大量リードに「もう、踊り出したい気分!!」とはしゃいだが、攻撃の手を緩める気はさらさらない。
いよいよ最終日のシングルスも「守る気はない。メンバーにはアグレッシブに行け、と…。気を引き締めて昨日、今日のスピリットを続けていけと、言うつもりだ」。

さあ、勝利へのカウントダウンが始まった。

2日目の(フォアボール)の結果

        <アジア 6.5:1.5 欧州>

A/S 石川遼&谷口徹 vs ソレン・ハンセン&ポール・ローリー 
3&2  チャーリー・ウィ&W・リャン vsニック・ドハティ&オリバー・ウィルソン
2&1  谷原秀人&S・K・ホ vs ニコラス・フェス&ヨハン・エドファルス
4&2  トンチャイ・ジェイディ&プラヤド・マークセン vs  ポールマッギンリー&パブロ・ララザバル
  • リャンとウィのチームも日に日にしっくり噛み合って…
  • 谷原とSKは2日間とも笑顔が絶えないマッチプレーに
  • 前日唯一負けを喫した谷口&石川組も、ようやく笑顔がこぼれ出て…
  • 最終日もチーム8人、力を合わせて初タイトルを狙う…!!

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