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The Championship by LEXUS 2009

丸山茂樹は「そのうち後光が差してくるはず」

30〜40代の選手たちは、誰もがその存在をひとつの目標にしている。いま、シード権争いの渦中にいる桑原克典も「マルが上にいたから余計に頑張ろうと思った」と話しているし、スランプにあえぐ伊澤利光も、2002年のワールドカップでともに母国を勝利に導いた日本代表ペアの活躍を励みに5アンダーは7位タイと、久しぶりに上位争いに食い込んできた。

アラフォー世代の牽引役は、決勝ラウンドを前に1打差の単独3位は自身も初日に引き続き絶好の位置をキープしたが、今だに恐怖心は消えていない。

自称「ドライバー・イップス」は、特に後半の10番や難易度1位の13番や14番で過剰反応。
「林が壁に思えて……。ティグラウンドに立つと体が固まっちゃう。笑えない。目が一重になっちゃう」と、11番からの連続バーディを挟んで10番、13番での2つのボギーが心の不安を象徴している。

「3、4日目もこの3ホールをいかに切り抜けるか。最低でも出っ張り(ボギー)は1個に収めておきたいところ」と週末に向けて、独自のコース攻略を立てるのに余念がない。

ここにきて、パッティングが絶好調なのが救いだ。
この日も、前半の9番で奧から11メートルの長いチャンスを決めたのは「ご褒美」としても、10番では3メートルを沈めてどうにかボギーでとどめることが出来たし、ティショットを左に曲げて、さらに第2打を木に当てた最終18番では、2メートルのパーパットを執念でねじ込んだ。

鬼門のホールで2つのボギーにとどめたゲーム展開に、胸の奥によみがえるものがある。日本ツアーで9勝、米ツアーで3勝と勝ち星を重ねていたころは「いつもああいう距離のパットを入れて、ミスを防いでいた」。

ここ茨城県の大利根カントリークラブは「パットが入っている人が有利」との読み通り、前日初日は22パット、そしてこの日は24パットと得意分野を生かして上位争いを繰り広げていることが、何より心強い。

「まだ優勝する、と言える段階ではないけれど。今が耐え時。これを乗り越えられたら、僕にもまた後光が差す日が来ると思う」と話したが、久しぶりにこぼれ出たマルちゃんスマイルは秋の陽光に照らされて、もう十分にまぶしかった。


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