記事
日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2012
藤本佳則の趣味は貯金!? 冠スポンサーの設立200周年に流れた噂の真相とは!!
偶然にも今大会のタイトルスポンサーのシティバンク銀行株式会社が、設立200周年を迎えた記念の年にそんな話題が流れたものだから、この日はなおさら獲得した優勝賞金3000万円の使い道について、何度も聞かれた。
記者会見でも佳境にさしかかったころに、やっぱり出た。
「賞金の使い道と、貯金の目的は?」との質問に、ちょっぴり顔が曇った。
プロ転向を決めたのは、昨年末。JGTOにプロフィールの提出を求められ、大学の後輩と学生ノリで書き込んだ。
奈良県出身の22歳は、「趣味」の項目で関西人の血がうずいた。
「ここはオモロイのでイッとかなあかんとこ」。
後輩と頭をひねったあげくにひらめいた。「“貯金”なら、誰も書く人いーひん(いない)のとちゃう?」。
そんな軽いノリで提出してしまったことを、今は後悔している。
「実は貯金には、まったく興味がないので」と、済まなそうに打ち明けた。
「それなのに、趣味は貯金なのと聞かれることが最近多くて。ちょっと嫌だったんです」と苦笑した。
「通帳はお母さんの管理ですし、預金額に浮かれているのは“おかん”だけ」。
そう言ってわざと悪びれたが、表彰式のあとに向かったボランティアのみなさんの労をねぎらうパーティの壇上でも賞金の使い道は貯金かと、またもや聞かれて今度は素直に言った。
「お父さんと、お母さんに何かプレゼントを買います」。
開幕戦の初賞金でもお母さんに帽子を贈った。
実は感謝とお世話になった人たちへの恩返しを欠かさない。孝行息子なのだ。