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本番さながらの練習ラウンド、勝負の行方は・・・?!
10日・金曜日に開幕する「現代キャピタル招待 韓日プロゴルフ対抗戦」の舞台となるヘビチカントリークラブはこの2週間で、3度も台風が直撃した。その影響からまだ万全ではないコースコンディションを考慮して、インの9ホールで行われた本番さながらの真剣勝負は“チーム・千葉県”が勝利した。
丸山大輔と池田勇太のペアは、同じ出身地で結ばれた結束力を発揮した。特に池田の「ミラクルパット」が圧巻だった。急勾配だったり、複雑なアンジュレーションがあったり、けっして易しくないグリーンも、池田は最近、自らの監修により完成させたというお気に入りパター“勇太モデル”で、8メートル前後の長いチャンスを面白いように決めて、「このペア、実は最強なんじゃない?」と、いままさに本戦の組合せを練っているというキャプテン・青木功にアピールした。
丸山とともに、本戦への自信が深まった。
対する龍一と孔明の“W・小田コンビ”は、2ホール目からいきなり4ダウンを食らったのが痛かった。5ホール目から必死の巻き返しも、最終ホールで引き分けて、結局1ダウンで敗退した。
ラウンド中は、互いに詫びてばかりいた2人。
ティショットを曲げて「すいません!」。
セカンドショットをバンカーに入れて「ゴメンなさい」。
バーディパットで微妙な距離を残して「ほんっとゴメン・・・・・・」。
特に小田龍一は、ジュニア時代までさかのぼっても、チーム戦を経験した記憶がないといい、同じボールを交互に打つ変則プレーに戸惑いを隠せない。
そして、そんな不安をさらに加速するのが本来の敵である、韓国チームの動向だ。なんとこの日は4人の前で、韓国メンバー10人全員が、揃っていっせいスタート。
キャプテンの韓長相(ハンジャンサン)を含めてキャディや関係者を合わせると、20人を優に超える一団が連なってコースを歩く姿に、今回の対抗戦に賭ける意気込みを感じないわけにはいかない。
食事や、ラウンド前の練習も必ず10人一緒で、ときおり輪を作ってゲームプランを立てる様子には、並々ならぬものがある。
噂によると、先月8月には会場で強化合宿を行ったという。
それを聞いて、かえって孔明が燃えた。「本戦では、早めにポイントを奪い、とっとと勝負をつける。最終ホールには、もつれ込まない。この作戦で行きます」。丸山・池田組に敗れた悔しさも相まって、本戦への闘志が高まった。
そういう意味でも日本チームには有意義な、この日の練習ラウンドとなった。