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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2014

キッズエスコートは史上最悪の天気の中・・・

“史上”最低のコンディションだったといってもいい。最終日はいままさに、1番ティからスタートしていく選手と、前日3日目に宍戸でスナッグゴルフ対抗戦を戦った子どもたちが、手と手をつないで入場する“キッズエスコート”は、ちょうど選手たちが出ていく時間帯に、特に強い雨に見舞われて、誰の心も沈みがちに。

せめて「笑顔でプロにご挨拶しよう」と、話し合った子どもたち。「おはようございます!」。可愛い声に迎えられたプロはプロで子どもたちに出来るだけ良い思い出を持ち帰ってもらおうと、心を砕く。

参加1学校につき1組ずつ担当するこのイベントは、チーム人数によってはあぶれる子どもたちが、どうしても出て来る。3人1組で出ていく選手たちの腕は、お天気が良ければ“6本”。
しかし、傘をさしながらのこの日は“3本”しかない。

それでもなんとか全員と手をつないであげたいと、手嶋多一は右往左往。自分も4歳の子を持つ親は「どうしよう?!」。傘をたためばよいのだが、そうするとけっこうな雨量に自分ばかりか子どもたちまでもが濡れてしまう。
「ジャンケンしたから、いいんだ」と手嶋の右側にいた子がぽつり。「そっかあ、ジャンケンでもう決めてあったのかあ・・・。じゃあ、いい? 大丈夫?」。左側の子を気遣いつつ歩いた。

一昨年の覇者。藤本佳則はこう見えて、子ども大好き。秋に愛妻が出産を控えて、ついついまだ見ぬ我が子の姿と重ねつつ、「何年生?」と、普段は精悍な目尻も下がる。
笑顔で記念撮影を済ませたら、子どもたちのキャップにサイン。
「あれ、濡れててうまく書けない・・・」。せっかくの記念も字が薄くなってしまった。「ゴメンね・・・」。
ベテランの平塚哲二も「アカン、上手に書けへんわ・・・」。残念そうに顔をしかめたが、そんな触れ合いの時間さえ、子どもたちには何よりの思い出になった。

昨日はみんなで力を合わせて、8月9日に宮城県の仙台ヒルズゴルフ倶楽部で行われる「第12回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会」の出場権を戦った。

みごと切符を勝ち取った学校も、残念ながら出場権を逃した学校も、 ずぶ濡れになりながら、みんなで肩をならべてプロの豪打を見送り「楽しかった!」。子どもは天気がどうあれ、関係ないのだ。今年も宍戸で、子どもたちの笑顔がたくさん咲いた。
  • カッパを着込み、傘を閉じたり、開いたり・・・今年は大忙しのキッズエスコート

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