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丸山茂樹がプレジデンツカップの副主将に選出
米国VS世界選抜の対抗戦は歴史と伝統の一戦で、すでに世界選抜の主将に決まっているニック・プライスから直々に電話をもらったのは、先月のことだ。
何事か、と驚いた。
たまたま、米ツアー選手の今田竜二が日本ツアー参戦のために帰国していて、2人して電話をスピーカーにして、話に耳を傾け、2度仰天した。
光栄な申し出もしかし「今は、自分自身がこんな状態だし」と、ゴルフの不振と数々の体の故障や怪我にあえぐ丸山には、即答するには躊躇するものがあった。
「4日、考えた」という。
臆する気持ちを後押ししてくれたのは、仲間やいつも支えてくれる人たちだ。
深堀圭一郎は、確かに今は苦しいときかもしれないが、それ以前に「今までマルがしてきたことを、振り返ってみれば」と言った。
ジュニア時代から名を成して、日本ツアーは10勝。米ツアー3勝。
明るい笑顔と性格で、ゴルフ界を牽引してきた。
プライスが評価したのもその部分だ。
「ムードメーカーとしても、君がぜひ必要なんだ」とプライスは言ったそうだ。
経験も十二分。
同カップは1998年と2000年に代表入りを果たしたばかりか、98年には5戦全勝で最優秀選手にも輝いている。
「あのときもプライスには凄くかわいがってもらったんですよ」と、アメリカで培ってきた確かな絆をしみじみと思い出すにつけても、「過去の自分も含めて、認めてもらったということ。それを素直に受け止めて、今はこんな状態だけど、またこういう場でも活躍出来れば」と、意欲がむくむくと湧いてきた。
「大役だけど、非常に名誉なこと。これからいろいろ勉強してニックの助けになれば」と、要請を受けることに決めた。