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ダンロップフェニックストーナメント 2013

片山晋呉は、共に歩んできた思い出の大会で

ここフェニックスカントリークラブは「家に帰って、家でゴルフをしているみたい」。1年間で、もっとも長い時間を過ごすのがこのコースだと片山はいう。オフの宮崎合宿は、ここを拠点に腰を落ち着け、調整を重ねる。「一昨年は、40回はラウンドした。昨年は20回」。何もかも知り尽くしているから、専属キャディの佐藤賢和さんにも何も尋ねる必要がないし、逆に「俺が教えてあげてる感じ」と、笑う。
「ここにいると、とっても居心地がいい」と、初日からリラックスして回ってきた。

今年は例年以上にスピードが出ていると、他の選手たちが噂をするグリーンも、片山がキャンプを張る「1月、2月の頃はもっと速いから」と、苦でもない。

2000年に、大会初優勝をあげた思い出のトーナメントは、ここから大逆転の賞金王に輝いたことも、語りぐさである。今年は記念の40回大会を迎えたことも、片山には感慨深い。
「僕も40歳なので」。同い年のトーナメントは、「常に一緒に歴史を重ねて、歴史を背負っていくトーナメントのひとつ」と、思えばおのずとモチベーションも高まる。

「ジャンボさんが3連覇をされたように。僕もここで2回、3回と優勝を積み重ねて、一緒に良い歳の取り方をしていきたい」と当然、13年ぶり2度目のタイトル獲りも視野にある。
そして13年前の再現も夢じゃない。賞金ランキングは松山英樹の独壇場だが、片山にもまったくチャンスがないわけじゃない。大、大逆転の賞金王獲り。

今年は5年ぶりのツアー通算27勝目をあげた「コカ・コーラ東海クラシック」から、5度の出場のうち、4試合でトップ10入りを果たして、またいつ勝ってもおかしくない状態が続いており、「毎週のように、勝ちたいと思いながらやっている。今週も、目の前の1打1打に集中するだけ」と、慣れ親しんだ庭で自信に満ちている。

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