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長い1日・・・

ウォーミングアップを終えて、スタートに向かうころ。すでに夕方4時前
もうすっかりお馴染みかと思うが、全英オープンの1日は長い。第1組のスタートが6時32分。1番ティグラウンドから延々と、それから夕方の4時13分まで。まさにこの日初日はその最終組に当たったのが、丸山大輔だった。

スコットランドの夏は、昼が長い。一面の夕焼け空に、辺りはまだまだ明るく、つい時間を忘れてしまうが、最終18番は巨大なギャラリースタンドのてっぺんに設置された時計も、また、赤い屋根が目印のミュアフィールドのクラブハウスの正面にある古めかしい時計も、正確に時間が合わされ、丸山がこの日最後のパットを打ち終わった瞬間にはどれも夜の9時15分を指していた。

この日は午後から風が強くなり、グリーンは信じられないような速さとなり、それだけでも丸山の神経をすり減らしたが、時計を見てその思いはさらに倍に。

「もう9時半。きつい・・・。きついですね、アメリカやアジアでもかなりきついのをやってきたけど、今までで一番、今日がきつい」。2007年に参戦した米ツアーでも経験したことのなかったような、長い長い1日。

この日、丸山がコースにやって来たのは昼の2時45分。こんな長い1日は、時間の使い方すら攻略法にも含まれているようだ。「来るまでずっと、テレビで試合を見ていました」というが、テレビ解説をつとめる青木功が、「遅いスタートの選手が、すでに上がった選手のスコアを見て出ていくのは、かえってゴルフを難しくする」と言ったそうだ。

丸山も、テレビで「あそこは強く打っちゃだめだな」とか、他の選手のプレーを見て策を練ってコースに来たが、「確かに、分かってはいても、実際には打てるもんじゃないですね」と、苦笑した。それでも7オーバーの出だしは、同じアラフォーの谷口や藤田と同スコアと聞いて、少し目を輝かせて「明日も頑張ろう」と、長い1日の終わりに気合いを入れ直していた。
  • そして最終18番ホールは右下の黒いシルエットが丸山。スタンドの時計は9時15分をさしている。長い1日、お疲れ様でした!!

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