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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2013

藤本佳則は見事な返り咲きで2位タイ

2番で早々に、ビリケンさんの笑顔が曇った。「今日はツイてへんのかな・・・」。ティショットを左に曲げて、木と木の間から、脱出を計った2打目。サンドウェッジは、地面に張った太い根っこに「バンスが弾かれた」と、ボールはすぐ目の前にぽとりと落ちただけ。
「ほとんど空振りに近い感じで。運がない」。

一応、嘆いてはみたものの「焦りもせず」。この10月に、ツアー通算2勝目を飾ったばかりという心の余裕。ダブルボギーも「ナイスダボ」。プラスに捉えて、引きずることもなかった。

4番、5番の連続バーディで、あっさりと取り返すと後半は15番と最後の18番は、フェアウェイ右のバンカーから出した残り150ヤードの3打目を、8番アイアンで奥4メートルにつけた。
バーディ締めに、通算11アンダーは2位タイにつけて「最初のあの流れからアンダーパーに戻すのは、精神的にも難しいけど、今日はそれが出来て良かった」と、胸を張った。

ABCの高速グリーンも「前はラインの読み方が上手ではなかったけれど」。大学の先輩のおかげで、もう怖くない。谷原秀人は、よく一緒に練習ラウンドで回るが、夏場は「アカン、全然アカン」とグリーン上で、アカン尽くしの後輩に「何がアカンねん?」。
「読んだラインと逆に行く」。悩みを打ち明けたら、教えてくれた。
「シンプルだけど、僕の頭にはなかったラインの読み方」。
もちろん詳細は門外不出だが、おかげでひとつ苦労が減った。さっそくツアー通算3勝目のチャンスが巡ってきた。

いよいよ最後にぶつかるのは、これまた大学の先輩。「勇太さんとは、まだやったことがない」と、これが、初めての最終日最終組。池田は藤本より4つも上だが、「試合になったら先輩も後輩も関係ない。勇太さんは、先輩ですけど僕も一人の選手として勝ちにいく」と、強気で挑む。

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