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S・K・ホはようやくつかんだアジアの勝利に…

初のロイヤルトロフィをもって、母の墓前に報告に行く・・・!(SKは左から2番目)
韓国のS・K・ホは2006年の初回から3回連続3回目の代表入りに「今年、またもし負けたらそれは僕がいるせいだ」と、そこまで思い詰めていた。

前回の一昨年大会の欧州チームはその年のライダーカップの代表メンバーが半数を占めたということも要因にはあげられたがそれにしても、前年の第1回からの連敗を喫したばかりか13.5ポイントに対し、たった3.5ポイントという惨憺たる結果はさすがにSKにも堪えたものだ。

「僕がいなかったら勝てていたのかもしれない・・・」。
そんな思いを払拭するには今年、悲願の初タイトルをもぎとるしかなかった。

それに、この勝利で尽きることのなかった悲しみも、少しは癒えた。
昨年12月3日にガン闘病中だった母リ・スンエさんが他界。
ちょうど日本ツアーの最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の直前だったが、きゅうきょ欠場してその日のうちに帰国した。

しかし、母には会えなかった。
覚悟していたとはいえ、やはり失ってみると改めてその大切さに気付かされた。

そのあと、慌ただしく日は過ぎて、ろくに練習も出来ないまま今回の現地入りだったが亡き母のためにもそのことは、絶対に言い訳にしたくなかった。

いつも、息子の活躍を心から祈ってくれた最愛の人。
迷ったときは、いつもこう言ってくれたものだ。

「普段どおりのゴルフをすれば大丈夫。あなたならきっとやれる」。
対戦中も、何度もこの言葉を思い出して気持ちを奮い立たせた。

SKが、初のロイヤルトロフィを贈りたかった相手はキャプテンの尾崎直道だけではなかった。
「…このあと一度、国に帰って今回の報告をしてきます」。
母の墓前には、ダブルス戦でペアを組んだ谷原秀人をはじめ、他の仲間たちと力を合わせて頑張ったことを、タイでの楽しいエピソードを交えておもしろ可笑しく話して聞かせるつもりだ。

※我らがアジアチームが大活躍の「ザ・ロイヤル・トロフィ」の模様は1月18日(日)に、テレビ朝日系列24局ネットで見られます。放映予定時間は14:00−15:25です。お楽しみに・・・!!
  • 石川と健闘をたたえ合う握手を
  • 「団体戦はチームワークが命。誰か一人だけが頑張ってもダメなんです」とは3回連続3度目の経験をしたSKならでは(左から2番目)

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