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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2009

敗れたブレンダン・ジョーンズは、「優勝=パッティング」と

「兼本選手は人生最高のゴルフをした」とチャンピオン(右)をたたえたジョーンズ(左)
ジョーンズと、兼本貴司とともに最終日最終組で回った中嶋常幸は、首位タイで並んだ2人が一騎打ちに挑む直前、報道陣の会見に答え、「プレーオフは、どちらの選手にも可能性はある」と前置きした上で、「55対45で、兼本が有利」と、予測した。

その理由が、グリーン上だった。
「あいつのほうが、勢いがある」と中嶋に太鼓判を押された兼本すら気の毒がるほど、ジョーンズはパットが入っていなかった。

象徴的だったのが、スタートの1番ホールだ。
ジョーンズが、バーディパットを2メートルもショートさせたとき、兼本は内心、思ったという。
「この人、どうしちゃったの?」。
それだけに「18番までは、何があるか分からないと思っていた」と兼本は言う。
しょっぱなから隙を与えてしまったのだ。

前半に食らいついてきた兼本を、一度は突き放したが最後はやっぱりパットにやられた。
15番からの連続バーディに、追いつかれた。
プレーオフでも、2度もバンカーに入れた兼本に対し、ティショットで再三、優位に立ちながら、仕留めきれなかった。

「ティからグリーンは良いのに…。今週は、20パットくらいは余計に打っているはず」と、思わずため息。
「やっぱり優勝=パッティング」と今回の戦いで改めて思い知らされジョーンズは今後、日々の練習量を増やすことに決めたという。

ゲームに破れた18番ホールで男泣きした兼本の右手をそのまま引き寄せ、いたわるように抱き締めたジョーンズは「彼は人生最高のゴルフをしたと思う」。
チャンピオンをたたえたあと、今度はお昼寝も我慢して応援してくれたキリンくんに駆け寄って、頬をすり寄せその胸にしっかりと抱き寄せることで、悔しさを紛らわせていた。

  • プレー後は、応援に駆けつけた妻アデルさんと、長男キリンくんに駆け寄り悔しさを紛らわせた

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