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金庚泰 (キムキョンテ)の目標は最下位からの脱出(全英オープン3日目)

今年142回目の全英オープンで、予選通過を果たしたジャパンゴルフツアーは3人。片山晋呉と松山英樹と、そして2010年の賞金王。今年は、全英オープン日本予選の最終戦で、2位に食い込み4年連続4度目の全英切符を手にした金庚泰 (キムキョンテ)。

韓国の雄はしかし、せっかくコマを進めた決勝ラウンドなのに、「へたくそです」と自嘲の笑みだ。予選通過もからがらだったのは、キョンテも例外なく、経験したこともないようなミュアフィールドの高速グリーンに苦しんだのに加えて、ショットの不振のせいだった。

シーズン序盤は左に行くミスしか出なかった。その修正もようやく一段落ついて、調子が上がってきたとタカをくくっていたのに、いざリンクスコースにやってきたら日に日に、今度は右に行くミスばかりが出るようになった。

なぜなんだろう・・・。頭をひねりながらのラウンドも、この日終盤にさしかかってようやく気がついた。強い風に対応して極力、低い球で攻めるうちに、その傾向が強く出過ぎて、知らないうちに左足体重になっていた。
「上から叩こうとする意識が強くなりすぎていたんだと思います」。
そのせいで、この日は深いブッシュに6回も入れた。
15番ではあまりの深さに、「これは無理」。アンプレヤブルを宣言するしかなく、ダブルボギーに甘んじた。

4番ではトリプルボギーも打ち、それでいてこの日バーディを奪ったのは5番だけでは当然、順位は下がる一方で、ホールアウトした時点では最下位に「目標も、何もなくなっちゃったけど・・・。ひとつ言うなら、一番下は嫌だな、と」。
結局、競技がすべて終了した時点で、キョンテの下にはまだ5人ほど選手がおり、3日目はひとまず“回避”出来たが下から数えたほうがまだ断然早い、という予断は許さない状況に、「おそらく、今年はこれが僕の唯一のメジャー戦。最後はせめて良い雰囲気で終わりたい」。賞金王のプライドにかけて、できる限りの上昇を誓った。

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