大混戦の初日。首位に６人が並ぶ４アンダーに、名前を連ねた岩田はしかし、不思議そうな顔をして上がってきた。「何なんですかねえ･･･。スコアは良かったです」。

しかし、その内容を振り返れば「ほとんどラフです。他は危ないパーばっかりです」と、後半のアウトコースは実に５ホールで「１パットパー」というピンチの連続に、「フェアウェイから打ったやつも、チャンスにつけられてない。こんなゴルフじゃあ、きっと４日間持たないです」とは、本人が一番実感していることのようだ。

今季は、やはり愛知県で行われた５月の中日クラウンズの２日目以来、２度目のボギーなしのラウンドにも「僕がノーボギーって、珍しい」と、本人が一番感心しきりで「今に始まったことじゃないですが、ショットが曲がる。不安だらけなので」と、前向きな言葉はとうとう一言も出てこなかった。

• 岩田 寛