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UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2008
大会を目前に、異文化交流会!!
今年の“会場”は、JR友部駅近くの蕎麦店「志み津」だ。
店主の清水淳さんが、あらかじめコネておいてくださった蕎麦粉をのして、打ち粉をまぶし、麺状に細切りにして湯がく。
そして、試食。
この一連の作業を体験したのは、海外から来た4選手だ。
期待と不安で入り交じった表情で、濃紺ののれんをくぐったのはタイのタワン・ウィラチャンと中国の張連偉、フィリピンのアルテミオ・ムラカミと、韓国の新鋭・盧承烈(ノ・スンヨル)。
初めのうちこそ固い表情で清水さんの手つきをマネしていた4人だったが、そこはやっぱりプロゴルファー?!
次第にめいめいの個性が出てくる。
黙々と手を動かす張と盧のかたわらで、アルテミオは手と同時に、さかんに口も動かす。
蕎麦粉を“のす”初めの行程で、「いまのところ、彼がいちばん良い出来です」と店主の清水さんにほめられて、すっかりその気だ。
取材に駆けつけた海外のテレビクルーに向かって得意げに言う。
「引退したら蕎麦屋になろう!」。
しかし、そうしているうちにウィラチャンに差をつけられた。
アジアンツアー転戦中は調理器具を持参し、プロ仲間を手料理でもてなすこともあるというウィラチャンの器用な包丁さばき。
均等に麺を切り分けていく彼に、ライバル心むき出しだ。
「よ〜し、僕も」と気合いを入れるがなかなか上手くいかない。
中には“きしめん”みたいな極太麺になってしまったり…。
最後に、清水さんの“模範演技”を見て感心しきりだ。
いざ湯がく段にも、ちょっとしたトラブル発生…!?
通常なら2,3分で食べ頃の硬さに仕上がるはずが、選手たちが作った蕎麦は太さがまちまちなせいか、なかなか湯がけない。
5分以上は待っただろうか…。
すっかりお腹を空かした選手たちは、蕎麦と一緒に振る舞われた刺身や天ぷらに舌鼓。
そのあと、清水さんが打った蕎麦が出てきた。
自分たちが作ったものと、さっそく食べ比べる選手たち。
「やっぱり、こっちのほうが美味しい…」と、思わず本音も飛び出して笑わせた。
昨年は、JR友部駅前の焼き鳥屋「お文」で行われたこのイベントも、今年で2回目。
日本にもルーツがあるアルテミオは「すっごく良い体験をさせてもらって楽しかった!」と大喜びで、海外でも放映されるというVTRに向かって世界にアピールだ。
「僕は今週、推薦出場で日本ツアーに出ています。頑張りますので、応援してくださいね…!」。