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東建ホームメイトカップ 2015

開幕戦で過去2勝! 高山忠洋が64をマーク

前日3日目を終えた時点で、「俺の今シーズンはもう終わった」。開幕戦から早々に白旗は、「パットが全然入らない」。昨日はわずか80センチを外した。昨年から、持病の手首痛もほぼ完治したのを契機に、「これからはもっとスケールの大きなゴルフがしたい」と本格的に取り組み始めた上半身中心のトレーニングで、盛り上がった胸板が、かえってグリーン上の感覚を狂わせているのか。短いのをことごとく外して「全然、テンション上がらなかった」。

諦め半分で立った最終日の1番ホール。10メートルのバーディトライを1メートルも残してよぎった「いや〜な予感」。また外すんじゃないか・・・と、その瞬間にひらめいた。
「今までと違う打ち方」。昨日まで、足を閉じて構えていたアドレス。「グリップを短めに持って、足を開いて打ってみよう」。野生の勘が、みごとにハマった。

もともと好調のショットも火を吹いた。「思い切り、上を目指して行こう。攻めて行こう」と、3番からの連続バーディを燃料にエンジン全開。

ほとんどピンチらしいピンチもなく、11番で左奥のカラーから1.5メートルのパーセーブも難なく拾って、ボギーなしの64をマークした。過去2勝と相性の良いこの開幕戦で、今年もスタートダッシュに成功した。

毎年、この東建ホームメイトカップは、関係者も楽しみにしている。練習日にいつも、高山から届く差し入れ。開催地の隣県の岐阜県加茂郡にある和菓子店のフルーツ大福は、初シード入りを果たした2002年から挨拶代わりに関係各所に配って歩く。
プロ仲間からも好評で、たいそう気に入った谷口徹が家族にも食べさせたいと、お取り寄せを希望したほど。
大量注文して、品物を引き取りに行って・・・と今年も大忙しの開幕戦。「みなさん楽しみにしてくださっているし、喜んでいただけるとやった甲斐がある。出来るだけ長く続けていくためにも、ずっとシード権は取っていきたい」という高山。
毎年、ごちそうにあずかる側としても、ぜひそう願いたい?!
今季の活躍を匂わせる、最終日の猛チャージだった。

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