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関西オープンゴルフ選手権競技 2014
藤本佳則が狙う、新婚初V
2番のパー4こそ池ポチャのボギーを打ったが、そのほかは一分の隙もないゴルフ。6番は、50ヤードの2打目が入りかけ。100ヤード内のショットなら、どれもこれもチャンスにつけて、積み重ねた7つのバーディも「プロの方ならみんな、これくらいは“打たはる”と思うので」と関西弁ではんなりと、14番のパー5では、2打目で冷静な判断力も見せた。
先に打った高山が、グリーンの奥に打ち込んだのを見て、すかさず番手を持ち替えて、3メートルのイーグルチャンス。惜しくも逃したが楽々バーディで、下位をじわりと突き放した。
1月に結婚したばかりの愛妻はこの日、応援に来てくれるのかと思ったら、三田のアウトレットで買い物をしてるって」。嫁が会場に来ることに、複雑な夫の気持ちを気遣った?
「いやいや・・・来たらどうとか、来ないとあれとか。ゴルフを人のせいにしちゃいけません」。スポーツ選手は特に結婚後の成績次第で、外野はあれやこれやと騒がしいが、「そんなの、関係ないでしょ。それでダメになったとか。それも自分次第でしょう」と、頼もしい。
トレードマークだった長い後ろ髪。開幕直前に、嫁が勧めた美容院で「ちょっとだけ切ってください」と言ったのに、出来上がったらさっぱりとなくなって、いいとこの坊ちゃん風に。
まさか、嫁の陰謀か・・・!?
「わからへんけど。嫁は短いほうがいいよって・・・。僕はずっと長かったから、違和感がある」と、ちょっぴり不満げでも奥さんに翻弄される新婚生活もまた楽しい。
いつも美味しい料理で尽くしてくれる。嫁と成績は関係なくとも新婚初Vは、ひとつ上の女房に報いるには何よりの贈り物だ。