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HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2015

市原弘大(いちはらこうだい)は、ありがとうキャンペーン中?!

大ピンチもことごとくチャンスに変えるしぶとさで、最終日最終組に加わった。その最たるが、15番だった。ティショットを右の林に打ち込んだ。「下は芝が薄くて、ベアグラウンドで、風は左から来ていた」。ピンまで128ヤードの2打目は、絶体絶命に見えたが、市原は木々の間から、一縷の望みを見ていた。

「30ヤードほど、スライスをかけて、上手く打てたら、グリーンのそばには行ってくれるかもしれない。そういうショットはジュニアの頃から、ずっと遊びでやってきたから」。完璧に、イメージは出来ていたという果敢なリカバリーショット。
「それが乗ってくれたのは、イメージ以上でした」と、グリーン左端にかじりついたボールは、キックしてピンに寄った。会心のパーセーブで、首位と2打差の2位タイに居残った。

「8番では、右下から12、3メートルくらいのバーディパットが、黄金のラフみたい。漫画みたいに入りました」と、カップの真上で弾んだボールがカップイン。

来年から、身体の一部にクラブをつけて打つ“アンカーリング”の禁止となり、その励行目前に、約2年間封印していた長尺パターを、再び引っ張り出してきたのが先月。「どうせ今年で使えなくなるし、最後ありがとうございました、という気持ちをこめて、“ありがとうキャンペーン”的な感じで使ってみてます」。

腰痛予防という意味でも若いころからお世話になった伝家の宝刀。「10年くらい使ってきた長尺パター」。17番では、バンカーショットをアゴに当て、10メートルも残ったパーパットもねじ込んだ。「あんまり良いと、離せなくなったらまずいので。適当にしとかないとダメですね」と笑うがこれで初Vなど成し遂げてしまったら、それこそ洒落にならないかもしれない。

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