豪州とアジア共催「ニュージーランドオープンPresented by Sky Sport」の第3ラウンドで、首位と1差の3位タイに浮上した。
プロ10年目の幡地は、通算8アンダーの12位タイから出て7バーディ、2ボギーの「66」で回ってきたが、現地のテレビ局の取材に答えて「もっと行けた気がします・・・」と、ちょっぴり不満げだった。
「もったいないところがけっこうあったので。この3日間で短いパットが1日ずつ外れている。その分もう1個か2個という意味で、もうちょっと行けたかな、という・・・」と取りこぼしを悔やむが、逆にバンカーからベタピンに寄せたりと、予期しない場面で稼ぐなど、波が来ているのは間違いない。
昨季賞金ランキングは自己最高の18位につけたが、日本ツアーでの優勝はまだ。
初出場の本大会には、結婚して3年目になる妻の志保さんを帯同しており、「なにかあったときに英語で会話してくれるので・・・」と、異国の地でこのまま初勝利を飾ることになっても心強い。
そして、幡地以上に現地の度肝を抜いたのが41歳の市原だ。
この日は通算5アンダーの43位タイからスタートして10バーディと2ボギーの「63」を記録。
「パッティングもすごいよかったし、ショットもところどころOKバーディが獲れるようなところについて完璧でした」と、あれよと上昇。
とりわけ圧巻は後半の9ホールで、12番から4連続を奪うと、さらに17番のバーディでついに首位を捉えてホールアウトした。
その後、豪州のマシュー・グリフィンとスコットヘンドの2人に首位を譲ったが、わずか1打差。
アマチュアの方と回りながら順位を競う本大会は、自身5度目の出場で、2019年には8位の成績を残しており、「明日も、アマチュアの方とのラウンドを楽しみたい」。
アジアンツアーは高校卒業後にプロ転向してすぐ転戦し、初シードを獲得した古巣。ゆかりのツアーで初制覇を目指すと共に、大会趣旨の完遂も忘れない。
ちなみに、この日のプレー後に、地元テレビ局のインタビューを受けた際にしっかりと、カメラに映り込むように掲げていたキーウィ(NZ固有の珍鳥)と羊のキーホルダーは数年前、当地で市原が自身特製の似顔絵バッヂをあげた際、お返しにギャラリーがプレゼントしてくれた思い出の品という。
そのお礼にと、今回は扇子の日本土産を持参したそうだが3日目終了時点では、まだ再会には至っていない。
最終日のV争いが、大切な人探しにも大いに役立ちそうだ。
このほかのJGTOメンバーと日本勢は堀川未来夢が通算10アンダーで14位タイに。
時松隆光と関藤直熙が通算9アンダーの21位タイ。
佐藤大平が通算8アンダーの33位タイ。
前日7位につけていた杉浦悠太は「73」とスコアを落として、木下稜介と共に通算7アンダーの43位タイに。
大槻智春と米国出身のハン・リーが通算5アンダーの60位タイ。
フィリピンのジャスティン・デロスサントスが通算4アンダーの70位タイから最終日の上昇を狙う。