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フジサンケイクラシック 2015

川村昌弘は「悔いはない」

出だしからティショットを曲げて躓いた庚泰 (キョンテ)を横目に、あっという間に1打差に迫った。「相手は隙だらけだった」。そこから一気に攻め込むはずが「5番はしょうがない。でも6番は、もったいなかった」。

3日目に続いてこの日最終日も、後ろのティーイングラウンドを使って、535ヤードは詳細なデータが残る92年以降の記録でいうならツアー史上最長のパー4のボギーはあきらめがつくとしても、6番は596ヤードのパー5で連続ボギーを打ったのは、痛かった。

序盤の3バーディで「一杯貯金が出来たと思いながらやっていたんですけど」。あっさりと吐き出して、膠着状態が続いた。庚泰 (キョンテ)はショットが乱れて苦しんだが、川村自身も「まともな球を打っていなくて。このアイアンの出来じゃあ・・・。パットだけでやった4日間でした」と、本人にも確たる手応えがなかっただけに「悔いはない」。潔く、負けを認めた。

アジアンツアーとの掛け持ち参戦に挑んだ昨年は、日本ツアーで賞金シード落ちを喫した22歳にとっては、久しぶりに燃えた最終日だった。「1打差2打差のところでやるというのが久しぶりだったので。楽しかった」と、自身5度目の最終日最終組を満喫していた。
「試合の大きさや場所は関係なく、こういうのは好き。いざとなると燃えますね」。若い勝負魂を呼び起こすにも、十分な好ゲームを演じた。

年齢らしからぬゴルフをするとは、先輩プロの間でも評判だ。
庚泰 (キョンテ)も、22歳のゴルフに舌を巻いた。「川村選手には、センスがある。試合の緊張感の中でもフェードやドローと球筋を作って打ったり、振り幅を変えて打ったり、どうやって加減をすれば、どういう球が出るというのを知っている」と、庚泰 (キョンテ)。「川村選手はすぐにでも、優勝するんじゃないかな」。
鬼にもお墨付きをもらって狙う、次のツアー通算2勝目は必ず相手の隙を突く。

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