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中日クラウンズ 2013

松山英樹が単独首位に

何より経験がモノをいうと言われる和合で、21歳が単独首位に立った。11番で6メートルのバーディトライを沈めてイーブンパーに戻すと、14番では4メートルを決めて、ついに通算スコアでただ一人のアンダーパーを記録した。

後半は、バンカーから再三のピンチも拾った。13番では、左のガードバンカーから2メートルをしのいだ。
16番では手前のバンカーから1メートルもないパーセーブだ。

和合のバンカーは、2.5ミリのザルを通っていく程度の砂が敷き詰められて、雨で濡れたらどっしり重く、逆に乾くとサラサラになるように計算されているそうだ。
非常に、スピンのかけずらい砂質だそうである。
ベテランでさえ寄せきれずに苦戦する。

1打差の2位につけた片山晋呉が言った。
「僕は、経験を必要とされるコースが好きなので」。

過去5度の賞金王で、今大会は2度の優勝を誇るベテランも、「経験」という言葉を使った。その難コースで、初出場のルーキーが、この日はベストスコアの67をマークしたのも「僕には経験がないから」と、松山は言った。

経験がないからこそ「怖さはあるけど、怖がっていても仕方ない」と、思い切った冒険が出来ると言った。
和合の禁を破って、うっかり奥に打ち込んでも「別に何も考えない。奥に行ったら仕方ない」と、動揺などみじんも見せずに15番では奥のバンカーから1メートルのパーパットも外さなかった。
そんな松山のプレーぶりをして、なぜか、2つも前の組で回っていた青木功も「うまいな〜! あいつ。見てた。手頃なのが入っていた」と、大絶賛した。

先週は、デビュー2戦目のつるやオープンで、JGTO史上最速のプロ初Vに続いて、今度は2週連続Vならルーキーとしては史上初の快挙も、「目指せるのは今週、僕しかいない。3日目もしっかりやって、最終日に目指せるように頑張ります」。同学年の石川遼もまた2010年に、和合の定説を覆す大胆なゴルフで、当時58のギネス記録を作った伝説のコースで今度は松山が、新たな歴史の扉を開くか。

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