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ダンロップフェニックストーナメント 2017
曲げないホストプロが4位に浮上
曲がらないショットは、天性だった。
ティーインググラウンドでドライバーを構える前に、稲森のする動作にいち早く気がついたのは初日から、一緒に回った石川遼。
「ドライバーの時に、パットのグリップをしてから握っている」との指摘を最初に受けたのは、昨年のことだそうだが本人は、自分でそのことに、まったく気づいていなかった。
「目標に対して真っ直ぐにフェイスが向いているか。構えたときに、被っていないか。開いてないか。それをチェックするために、一度両手で合掌するように握って納得いくポジションが見つかってから、インターロッキングに入るのですが、無意識でした。その動作が遼さんにはパターグリップに見えたんじゃないか」。
本人すら気がついていない“曲げないためのルーティン”を石川に見抜かれて、初めて自分が曲げない秘訣を知った思いだった。
松林にセパレートされた狭いコースで、誰より曲げないショットを駆使して、V争いに割って入った。
鹿児島出身の23歳には、コースが近いことも手伝い大事なカノジョも含めて地元から、大挙して応援団が駆けつけていることも心強い。
「去年はここで、2年連続の予選落ちをしちゃったので、今年こそ良いところをと思って頑張った感じです」と、九州男児は張り切っている。
連覇を狙うケプカや松山ら強豪にも「意識しない」とお構いなしで、「お互い同じステージで戦っているプレーヤーとして、頑張って勝ちたいなという気持ちがある。がつがつ行こうと思う」。
スリクソンが誇るホストプロは信念も曲がらない。