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ANAオープンゴルフトーナメント 2004

兼本貴司 「ミスというミスはひとつもなし。完璧なゴルフができた」

8番で、初日唯一のボギーも「気にならない」。グリーン奥へ転がり落ちたティショットは「完璧に打てたショットだったから。あまりにクリーンにあたりすぎて、飛びすぎただけ」。
自身ほぼ100点満点をつけるラウンドの始まりは、12番のイーグルだった。残り258ヤードの第2打を3ウッドでピンまで、17ヤードに乗せてこれをねじ込んだ。
「波に乗ったね。今日はショット、パットとともに絶好調」。
7アンダースタートに、ホールアウトの9番ホールで兼本を出迎えたコーチの井上透さんも、「最高ですね!」満足そうにうなずいた。

もともとアドレスで、ハンドダウンに構えすぎるきらいがあった。そのせいで、「ショットのときに手首を使いすぎて、10回に5回は左プルの球が出ていた」。
今週の練習ラウンドで、これまでより上体を起こして「こぶし1個分」(兼本)ハンドアップ気味に構え、よりボディーターンで振るように調整した。
「最初はかなり違和感があったけど、昨日あたりからいきなりバシバシ、ピンに行くようになった。特にショートアイアンが来てる」。
14番で95ヤードの第2打をピッチングサンドで1メートル。17番は、残り101ヤードがピンの根元。18番は、141ヤードを左手前3メートル。
度重なるチャンスは、デビュー当時から使用する長尺パターでしっかり決めた。
「今日はミスというミスはひとつもなし。完璧なゴルフができた」。

先週は、同門の先輩、加瀬秀樹が8年ぶりの復活優勝。しかも、加瀬が使っている長尺パターは、昨年、兼本が「そんなに悩んでいるなら」と、プレゼントしたものだ。
「だから加瀬さんの優勝は、なんかすごく嬉しかった」。同じ井上コーチの門下生として、“2週連続V”の自身初優勝であとに続きたい。

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