米ツアーでシード落ちからの再起を目指しているのは石川だけではない。岩田もまた、懸命に泥沼から這い出ようとしている。

2週前に、ホスト試合で予選落ちをしてから痛感したのは練習の大切さ。

アメリカで、悩みのどん底にいたときは、「うまくいかないと、余計にイライラする」と精神面のダメージを考慮して、練習場で以前のようには根を詰めなくなっていたが、「でもやっぱり練習なんですよ。それが最近また分かりました」と出場資格がなかった先週は、地元仙台で毎日、打ち込んだという。

日本に帰ってきてから、小平や上井といった、今季好調の選手たちとよく一緒に練習をする中で、ずっと低下気味だったゴルフへのモチベーションも徐々に上がってきた。

この日は、悪天候の中でも67で回って、首位と3打差の3位に浮上。
「今日は良かったですが、まだまだ。勝つゴルフが出来ていない」と、納得はしていないがいよいよ、台風襲来の最終日は「今日良かったので明日やりたい気持ちはあります。1人でもやりますよ」といつものヒロシの真顔のジョークで、久しぶりに溢れる闘志を表した。

• 岩田 寛