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〜全英への道〜 ミズノオープン 2015

藤本佳則は「あの橋を渡ってみたい」

この全英オープン日本予選で1位につけて、初メジャーの舞台を踏んだのは、デビューから2年目の2012年。「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」でツアー初優勝を飾って赴いたかの地は、みごと予選突破を果たしながらも、ただただ世界ランカーたちとの飛距離の差を痛感した4日間だった記憶がある。

予選ラウンドは特に、あのバッバ・ワトソンと同じ組で回ったから、なおさらだった。帰国して、すぐに世界で戦うために自分に足りないものは、と模索を始め、学生時代から、トレーニングは趣味みたいなものだったが、なおさら力を入れるようになり、昨年からはシーズン中も、毎週オフの月曜日には、筋肉痛も必至の過酷なメニューを必ず取り入れるようになり、おかげであの頃よりも、目に見えて飛距離も伸びた。

それでも「まだまだ。満足はせーへんよ。伸ばせるだけ伸ばしたい」と、2度目の挑戦のための準備も着々。先週の関西オープンではかねてより、違和感のあった右手首にとうとう強い痛みを感じて、どうにかV争いを戦い抜いたものの、今週月曜日の25日に行われた全米オープンの日本予選はやむなくキャンセル。

治療につとめた経緯があり、せっかくのチャンスをふいにしているから、今週はなおさら気持ちも入る。「今年は、セントアンドリュースですしね。ぜひ行ってみたい。何番やったかな? あの橋もね、渡ってみたい」。
オールドコースの1番と18番にかけて横たわる名物の小川“スウィルカンバーン”とそこにかかるアーチの石橋“スウィルカンブリッヂ”に思いをはせた藤本。
この日は、「1日中痛かった」という右手首が気がかりで、今はほとんど練習も出来ない状況だが「そういうのも実力のうちですよね。今日もプレー中に怖さがありましたけど、仕方ない」。手負いのビリケンさんが、いま出来る最大限を尽くして、聖地を目指す。

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