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マイナビABCチャンピオンシップ 2018
21歳の小木曽喬が自身初の首位に!!
小木曽喬おぎそたかし、ベビーフェイスな21歳。
まだ現役の大学生が、初日を7アンダーで飛び出した。スタートの10番で5メートル、11番では7メートルを沈めて「出だしの連続バーディで、凄く楽になった。1日流れよくプレーが出来た」と、合計8つのバーディ(1ボギー)を積み上げた。
今大会は、21日に行われた予選会「マンデートーナメント」を通過して本戦出場。「月曜日はけっこうドライバーを持って、低い球で攻めたがフォローのホールで上手くいかないことが多かった」と、反省を生かしてこの日は、1打目に3Wを多用。
「フェアウェイからピンを狙うのが僕のゴルフ」と今年はいつになく、ラフが深いコースで持ち味を生かして自身初の首位獲りを成功させた。
先週のブリヂストンオープンで優勝争いを繰り広げた川村昌弘は、福井工業大附属福井高校の先輩。
「勝って欲しかった」。
先輩のV2を祈って、小木曽も最終日の最終グリーンに駆けつけたが2位に。悔しい思いをした翌週にも練習につきあってくれた先輩には今週火曜日に、「オープンに構えすぎ。もっとクローズにしたら」と、言ってもらって開眼。
「自分にとってはここからが凄く大事なので」。
これから、シーズン終盤戦への金言となりそうだ。
今季は、ファイナルQTランク27位の資格で、自身初の本格参戦。「レギュラー1本にしぼって頑張ってきた」と、賞金ランキングは現在78位につける。
「ツアーでやっている限りは獲らないと意味がない」と初シードにも、執念を燃やす。
高3の2014年に、17歳と115日で日本アマを制した。日本人としては、73年の中嶋常幸を抜く史上最年少V記録だった。附属から、そのまま福井工業大に進学。今もスポーツ健康学部に籍を置き、転戦を続ける二足のわらじは、「自分が活躍すれば、大学の名前が載る。少しでも、恩返しが出来たら」。
アマ時代から、プロの試合に出る機会も多かったが慣れないセッティングに当時は、「ツアーでやっていける気がしなかった」。
経験を重ね、卒業予定を来季に控えた今、在学中に、結果を出すチャンスがやってきた。
20代の初V者が続く今季「時松さんや、稲森さんのプレーは勉強になる」。
特に、自身とプレースタイルが重なる同世代の選手の活躍を励みに、奮闘中。
「まだ経験したことがない。優勝争いがしてみたい」。
2004年大会で初優勝を飾った井上信も、マンデーから勝ち上がった。史上5人目(※)の快挙に、名乗りを上げた。
「この時期に、ここで出場権を獲れたことが、大きいと思っている」。
希有なチャンスは生かさない手はない。
※マンデートーナメントから優勝した選手
佐藤昌一(79年フジサンケイクラシック)
ブライアン・ジョーンズ(85年三菱ギャラン)
井上信(04年ABCチャンピオンシップ)
小山内護(10年セガサミーカップ)