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三井住友VISA太平洋マスターズ 2020
キムVS木下 イーグル締めで最終日の再戦へ
木下稜介が、先にピン左15メートルをねじ込んだ。
飛ばし屋のチャン・キムは、パー5でピンそばのチャンスを余裕のタップイン。
揃って通算7アンダーで、互いに首位を譲らず最終日に再び、共に最終組へ。
「グッドラック」と、労いあった。
「前半、パットが入らず苦しんだので、最後の最後に入ってよかった」と木下。
破格の飛ばし屋相手に、この日最後の先制パンチをお見舞いできた。
「飛距離が凄い選手なので。飛距離では勝てない。今日は1日後ろから、アイアンショットでプレッシャーをかけようと、頑張った」という。
対するチャン・キム。
「リョウスケの最後のパットは入ると思っていたよ」と、ライバルの健闘を笑顔で讃えた。
序盤から、互いになかなかチャンスが決まらずジリジリとした展開。
拮抗する間に一時は、アマの中島さんに逆転されるなど、下位選手の突き上げにも揃って耐えた。
「今日はお互いにいろんなショットに苦しんだので、最後まで精神状態を保てたのがよかったと思います」と、振り返った。
コロナ禍の入国制限もあり、本大会が今季の日本初参戦。
先月の「ZOZOチャンピオンシップ」からの隔離は今週、開けたばかり。だが、ブランクを感じさせない昨季の賞金4位のプレーはさすが。
そして、プロ7年目の初優勝がかかる木下。
最終日のプレッシャーはまぬかれない。「富士山の紅葉をみながら、試合ってことを忘れたい。優勝は、意識したくない」と、リラックスを装う。
師匠から、そのためのお守りも授かっている。
「実は練習日にアプローチで悩んでまして」。
谷口徹に相談したら、打ち方ばかりか伝家の宝刀まで授けてくれた。
「ウェッジを頂きまして、おかげでこの3日間、凄いパーセーブができています」。
V時の”報償契約”は「10%」。優勝賞金が2400万円だから、240万円にもなるが「優勝できれば、安いものです」。
お礼はたんまりと、結果で応える。