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フジサンケイクラシック 2016

岩田寛が再出発

少し元気を取り戻して再出発できそうだ。一昨年に優勝経験のある富士桜で、4日間を戦ったヒロシ。参戦初年度の米ツアーで悩みのドツボにはまって、この2戦でいったん帰国した岩田が、思い出のコースで復調のヒントを見つけた。

今週は水曜日の練習ラウンド時に、「ショットもパットも。もしかしたら、ですけど。見つかりました」というひらめきを、毎日試合の中で試すうちに、次第に熟していくものがあったようだ。

帰国したばかりの先週よりも、少し表情も和らいできた。重かった口にも、いつものシニカルなジョークが戻ってきた。

次週にも、今度は来季の出場権をかけた米ツアーの入れ替え戦に再合流するが、出発はいつと聞かれてヒロシがウソついた。
「今日、このままです」。
「へえ・・・大変ですね」と返した報道陣にしれっと「ウソです。明日の夕方です」。
会話の絶妙な間合いも戻ってきた。

超タイトスケジュールはこのまま今月末のトップ杯東海クラシックまで、日本には帰れない。今回も、故郷の仙台にすら帰れず「犬に触りたい」。目下、恋しいのは愛犬。
「・・・お嫁さんでも、いればいいんですけれど」。
ヒロシにそんな軽口が出るようになったら、ちょっと安心だ。

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