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日本オープンゴルフ選手権競技 2015

還暦ゴルファーが好発進! 室田淳が8位タイに

初日から、さっそく昨年大会の再来の匂いがプンプンしてきた。室田が初日を3アンダーで飛び出して、午後スタートの昨年覇者が、さっそく労いにやってきた。
「室田さん、ナイスです。最後のバーディパットは素晴らしかった」と声をかけたのは池田勇太。

「うん、2打目はね、ラフから打ってびゅーんとフケたのが、思いがけず近くに寄ったよ」。「見てました。本当に、凄く近くてさすがだ、と」。
「ありがとう」と、30歳以上も年下の選手に嬉しそうに頭を下げた。

この日は7時のトップスタートに「いつも午前のスタートは、出来るだけ朝のうちにスコアを伸ばしておこうと頑張るんだ」と、しっかりと貯金を作って「明日は午後。我慢だね」と、笑った。

今年の日本一決定戦は、例年よりラフの長さもフェアウェイの幅も、それほどでもなく、今年7月に誕生日を迎えた還暦ゴルファーも「いいんじゃないかな」と、歓迎ムードだ。「だって、最初から諦めて、刻んで打って、というのでは、若い選手も上手くなれない。300ヤード先のフェアウェイに向かって、20ヤードの幅に打っていくんでは、難しいし、前はラフにちょっとでも入ったら、打てなかったし」と納得顔で、「今日はパットも良かった」と、3アンダーの好発進に満足そうに振り返った。

昨年の今大会では、若い選手に混じって3日目に66。6位タイに入ったのを足がかりに、59歳にして5年ぶりの賞金シード復活は、杉原輝雄と尾崎将司の57歳を更新する最年長の賞金シード選手となった。

今年もシニアとレギュラーツアーを掛け持ちながら、「毎年、レギュラーはこれが最後と思ってやっている」と覚悟を決めることで1年、また1年と息の長い活躍を続ける秘訣だ。今大会でも、その心構えはまったく同じで「今年で最後の日本オープンだから。頑張るよ」とニヤリと「俺みたいなおじいちゃんが、いつまでも出ているようじゃあ、まずいだろ?」。
若手こそ見習いたい心意気だ。

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