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アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2016

社内報に活躍を載っけてみせるぞ! 23歳のホストプロ、川村昌弘

幼なじみのライバル「ゲンちゃん」(左)と。川村が、コースでも出来るだけサングラスを外したくないのは「幼く見られたくないから・・・」
思い出の舞台で今度こそ、V2報告が出来れば最高だ。マー君が2度目の茨木で、健闘を誓った。記念すべきツアー初Vは、逆転優勝を達成した開催コースがここだった。
「アジアパシフィックオープン パナソニックオープン」は3年前に、やはりアジアと日本ツアーの共同主管で行われていた大会だ。

今大会と同様に、勝てば両ツアーのシード権が得られる。
ここでの初優勝を機に、川村の人生はガラリと変わった。
三重県四日市の実家を飛び出した。
「独り立ちしたい息子と、引き留めたい親。ちょうど話し合いをしていたときで。優勝したら、と言っていた」。
V副賞だった家電製品400万円分も、なおさら良い口実に家を出た。

そして日本も飛び出した。
かねてより、ゴルフで世界中を旅して歩くことが夢だった。
以来、毎年確実に賞金シードを確保しているのはむしろ、アジアンツアーのほうだ。

今週も、一応は日本ツアーの出場枠でエントリーこそしているが、「自分としては、アジアの枠で出ている気持ちのほうが強い」。
実際に今の賞金ランクも、日本は目下46位に対して、アジアは19位。

今季初戦は、これまたアジアと日本の共同主管で開催したシンガポールと2戦目のミャンマーを皮切りに、豪州、タイ、インド、モーリシャス、スイスと渡り歩いて、これからシーズン後半もアジアに重きを置いて戦うつもり。

好成績をおさめれば、欧州ツアーや世界ゴルフ選手権など、世界への道が開ける。さらに大きな足がかりをつけるためにも、優勝賞金3000万円の今大会は、ひとつ大きな正念場だ。

恩人にも良い報告が出来る。
2年前にスポンサー契約を結んだ今大会主催の三菱商事のみなさんには、各地の現地法人に手厚いサポートを受けるなど、世界で戦う上でどれほどお世話になっているか。
「この大会の結果は、社内報にも掲載されるということですし、ここで活躍してみなさんに喜んでもらいたい」。

幼なじみのライバルにも、負けられない。
今年7月のダンロップ・スリクソン福島オープンで初優勝を飾った「ゲンちゃん。今もっともお金持ちのプロゴルファーです」と、とっても謙虚な本人に変わって川村が紹介した時松隆光(=写真左)は、その直後に優勝賞金1億円のツアー外マッチプレーを制して、「いまもっとも勢いのある若手です」(川村)。

時松より3年も前に我こそが、初Vを達成したとはいってもそのあとなかなか勝てずにいる自分に比べて、「ゲンちゃんにはとっくに先を越された気分」。2年前から“関西人”。兵庫・宝塚インターの近くに居を構えるマンションから今週は、車で30分の自宅通勤。23歳のホストプロは、大親友の活躍も刺激にして頑張る。

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