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RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント 2017
心のテーマソングは六甲おろし! 大堀裕次郎は阪神命
「最近、やっとお話してもらえるようになった」。
“大堀”とか“裕次郎”とかちゃんと、名前で呼んでくれるようになったというJGTO会長の青木功。
練習ラウンドで、たまたま横を通りがかったチャンスに見てもらったら「最近、スイングが小さくなってる。アマチュアでやってたときみたいに大きなゴルフを意識してやれ」。
パッティンググリーンでは、高麗グリーンの極意を教えてもらった。「50センチオーバーの気持ちで打て」とは、強い芝目には「決め打ちして打たないとダメという含みもある、と」。大堀なりに解釈して、初日から強気に攻めた。
最後の18番では奥から5メートルを決めるなど、バーディチャンスもさることながら、6番や9番で、3メートルを残すピンチも怖がらずにしのぐことが出来た。
もともとフェード打ちがテイクバックでクラブが寝てしまうことで、スライス気味になる悩みを抱えて試行錯誤が続いていたが、「青木さんから頂いた言葉を胸に、強い気持ちでやろうと思う」。
大会では、スタートティの紹介時に、選手のお気に入りの曲を流す異例の試みも、リクエストが間に合わずに、コブクロさんの大会テーマソング「HELLO,NEW DAY」に決まったが、「本当は“六甲おろし”にしたかった」。
言わずと知れた、お気に入り球団のテーマ曲。
甲子園のある兵庫県西宮市で育ち、実家ではいつも球場の大歓声を聞いて過ごした。「甲子園に住んでてファンじゃないのはないでしょう?」。
大好きな阪神タイガースが好調の今年はすでに4回、球場に通った。つてを頼ってファン垂涎の“アイビーシート”に陣取り、メガホン片手に絶叫した。
「僕が観戦した試合は全部、阪神勝ってるんです」と、はんなりとした関西弁で嬉しそう。
それだけに、今週は球団ソングでスタートできないのが残念無念。
「誰か、流してくれる人いないかな?」。
大堀の心には、常に六甲おろしが吹いている。