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日本オープンゴルフ選手権競技 2003

第68回日本オープンゴルフ選手権競技 2日目今年メンタルトレーニングをはじめた高橋竜彦が、単独首位に浮上

2つ上に片山晋呉、ひとつ上に今野康晴、1年後輩に国吉博一、矢野東・・・。強豪ひし めく当時の日大勢にあって、自身も関東学生や全日本学生で優勝するなど、実力者と して活躍してきたが、97年のプロ入りから、いまだシード権を取ったことがない。

技術面では仲間たちから「すぐにでも優勝できるスウィングの持ち主」と評価されな がら、遅れを取っている原因は、主に「メンタル面」にあった。

「もともと、ミスをいつまでも引きずるタイプ」(高橋)。気持ちの切り替えがうま くいかずに、そのまま
崩れてしまうパターンが、これまで多かったのだ。

今年、コーチ契約を結んだ堀尾研仁さんとも「あとは精神面だね」と話し合い、ずっ とサポートしてくれる人を探していた。そうしてようやく見つかったのが、鹿児島県 ・鹿屋体育大学の児玉光雄・助教授だった。
1982年にプロスポーツのイメージトレーニング法を開発した児玉助教授は、ゴルフ部 門でも研究を重ね、多くの書籍も執筆している。その児玉助教授に高橋が、本格的に 指導を仰ぐようになって約1ヶ月。「完璧に、先生のいうとおりに出来ているわけ じゃないけど、以前のような不安とかは、なくなりましたね」。
練習日の水曜日には、児玉助教授がわざわざ会場まで足を運んでくれた。そこで話し 合った今週のテーマは、「ショットする前は、何を考えてもいいけれど、アドレスに 入ったら目の前のボールにだけ集中すること」「ミスは過去のこととして、一喜一憂 しないこと」の2つ。 この日2日目は、出だしの1番でボギーを打ったが、3番で左バンカーからのアプロー チをパーセーブ。最初のボギーを引きずらず、ミスにも冷静に対処できたのも、その 成果がうまく出ている証拠だろう。

積極的に、弱点克服に取り組みはじめた高橋。「今週は“結果”より、先生との課題 が、最後までうまくできればいい」。日本一を決めるこの大舞台、単独首位での決勝 ラウンド進出にも、気負いは見られない。

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