記事

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2018

ポッコリおなかも25歳の勲章!! 堀川未来夢が今年最後の夢をかなえるか

未勝利のまま、初出場を果たした夢舞台。シーズンの最後の最後に、もうワンチャンスが巡ってきた。
堀川が、最終日を前に首位タイ浮上。
3日目は、さっそく2番でスコアを動かした。手前15ヤードのアプローチをSWでチップイン。
「オールパーに終わった昨日1日」。
前日2日目は、ひとつも伸ばせなかったと考えればストレスでも、女子プロのイボミさんの元専属キャディで、16年に2年連続の女王に押し上げた清水重憲キャディに「バーディはそのうちくる。難しいコースでボギーを打たなかったほうを見よう」と言われて気持ちが切り替わった。

「入れたいパットも落ち着いて、距離を合わせることができた。今日もボギーが少なく済んだ」と、じわじわ上昇。
いよいよ17番のパー5で飛躍した。
フォローの風も手伝い205ヤードから6Iで乗っけた7メートルのイーグルチャンス。
「フックして、スライスするスネークライン」。
難解な高速グリーンを読み切った。
通算6アンダーで、自身4度目の最終日最終組におさまった。

最終日の最終ホールのボギーで、初Vを逃したのは単独首位から出た2週前のダンロップフェニックス。
「2位は残念でしたが、最終ホールは最善を尽くしてのボギー。あのときの余韻も緊張感も、まだ残っている」。
窮地ほど、大きな笑顔を作るのと同じ要領で、悔しさをとことんバネにするのは得意だ。
あの日、1打差に倒れて戻った堀川を、笑顔で迎えてくれた片山晋呉。
「勝ち方は、いつも教えていただいているので」。
今度こそ、レジェンドへの感謝の気持ちを形にしたい。

今週、あられもない姿が拡散された。
「小平さんには、やめてと言ったんですが…」。
大学の先輩が、「みくむ(未来夢)太りすぎ」とのコメントつきで、インスタに挙げた堀川の上半身裸の写真はかなり衝撃。
パンツのゴムの上に乗った腹の脂肪はとても、25歳には見えないけど本人は、でも堂々と「恥ずかしくはない」。
プロ入り前は、どうしても体重70キロを超えられなかった。
「食べても食べても太らない体質」が悩みだった。
トレーニングで筋肉ムキムキでも飛ばない選手とからかわれて、一念発起。
まだコーチとして在籍する日大の学生寮で「毎日米を5合炊いて、毎食2合は食べた」。
今週も毎日、肉三昧。「ステーキなら400から500。吐きそうになりながら食べる」。
今季やっと87キロまで増やした。
「飛距離も当時より、15ヤードは伸びた」。
懸命のパワーアップで、今年最後に同級生の前に立ちはだかった。
「同い年でも周吾は雲の上の存在でした。昔からゴルフが上手くて、気持ちが強くて、弱点がなかった。賞金王になっても驚かない」。
今季最後の1日で、もはや不動の王者が今週、公約に掲げたのが今季2勝目。
せめて阻んでみたい。
「少しでも、周吾を追いかけていきたい」。
今大会で、ツアー初優勝を飾った選手は今まで4人いる。
5人目のリストに名前を載せて、せめてシーズン最後の初Vで、最強に幼なじみに一矢報いる。

関連記事