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塚田陽亮が地元長野でジュニアレッスン会を開催(3月27日)
「自分の活躍を見て、みんなにも後に続いて欲しい気持ち」。そんな思いをひそかにこめて、長野市にある練習場「犀北72ゴルフセンター」で、熱血指導を行った。
「レッスン会を手伝って下さった、先輩たちにも感謝です」と、4回目の今年は助っ人講師として駆けつけてくれた小林正則と馬場ゆかりプロ、そしてコーチの堀尾研仁さんにもその夜の、市内での接待も手厚く、今年も子どもたちに、一流プロとのふれあいの時間を作れたことが塚田には満足だ。
「僕がジュニアの頃には、まずこんな機会は持てなかった。長野にプロゴルファーの方が、来てくれるなんてなかったので」。2013年の初シード入りを機に、「せめて地元の子たちがゴルフを好きになるきっかけ作りになれば」と、最初は塚田の手作りで始めたレッスン会は、今や地元長野のSBC信越放送のサポートを受けるまでになった。
昨年は堂々と、中継局の公共放送を通じて恩人らを喜ばせた。「地元のチーム“らじ★カン”のみなさんにも感謝です!」と、初Vのスピーチで名前を挙げても「茨城のみなさんにはまったく何のことか、分からなかったと思うんですけれども」。
“らじ★カン”とは4年前から塚田が、毎月曜の夕方4時台に出演している同放送局のラジオ番組名であり、「塚田陽亮の今週どうなった!?」というコーナーでは“塚ポン”の愛称で親しまれ、主に前週の試合の結果を報告している。
昨年は、初Vの翌月曜日にさっそく長野に帰って凱旋出演も果たした。3年前にそのSBC主催の「こどもフェスタ」で塚田がスナッグゴルフ教室を出展したのをきっかけに、交流が深まった。
都内に出るにも関西方面に行くにも、交通の便を考えれば、長野を拠点に各地を転戦するのは正直、不便でならない。
しかし、塚田がシード入りを果たしても、たとえ初優勝を実現させても頑として地元を離れないのは大切にしたい人たちが、そこに大勢待ってくれているからだ。
毎年、ジュニアレッスンに参加してくれる子たちもそう。「みんなの成長を見るのも楽しみ。去年よりうんとレベルアップして、帰ってきてくれたりすると本当に嬉しいですね」。
だからオフの調整も出来る限り、地元で重ねる。豪雪の時は、外にも出られない日もあるが、屋内練習場など工夫しながら「今年は良い練習が出来た」という。
初Vを飾った昨シーズンは、しかし「その後、出続けるうちに、スイングの悪い癖が出ていることに気づけなかった」と、夏以降に調子を崩して手放しで喜べる1年ではなかった。「オフは地元でそんな自分を見つめ直せた。今年は去年より、苦しいことはないだろうと確信できるオフが過ごせた」。
引きこもってばかりでもない。例年の恒例行事は欠かさなかった。静岡県の伊東市まで足を伸ばして今年も“断食道場”を体験。
朝・昼・晩ともニンジンとリンゴのジュースを3杯だけを丸1週間。
過酷な断食明けは「味噌汁の一口すら感動的にうまい」と、体重も5キロ減。身も心もリフレッシュして、準備も万端。
今年6月の“連覇”は「当然、狙ってみたい」と意気込む。同大会ではここ6年間も、初優勝者が続いているばかりか、連覇を達成した選手もまだなく「そんな歴史を変えたら今年また、長野に話題が作れる」。今年も胸いっぱいの地元愛を支えに大金星を狙っていく。