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丸山茂樹が単独首位に!ソニー・オープン・イン・ハワイ2日目
「…毎年、メルセデスに出てからここに来ていたのに…。今年は、寂しい思いをしましたからね。今週はその悔しさを、全部ぶつけてプレーしています」。
昨年、勝ち星が途絶えた憂さはこの第1戦でいっきに晴らす…。
そんな気迫のこもったプレーで、単独トップに躍り出た。
1打差の3アンダー、5位からスタートしたこの日2日目も前日の作戦どおり、「無理をせずセーフティを心がけた」。
海からの強い風、ときおりスコールも降りしきるタフなコンディションの中、我慢のゴルフで着実にスコアを重ねた。
この日いちばんの見せ場は、9番パー5だった。301ヤード地点のフェアウェイ右サイドから4番アイアンで、グリーン右のバンカーへとつなぎ、サンドウェッジで打ったピンまで15ヤードの第3打。
ボールは、ものすごい大歓声とともにカップに吸い込まれていった。
チップイン・イーグルに、トレードマークの“マルちゃんスマイル”が弾け飛ぶ。
「前半はショットのフィーリングが良くて。グリーンを外してしまった時も、アプローチが良かったし、全体的にバランス良くプレーすることができました」。
31で折り返したバックナインの16番こそこの日唯一のボギーを叩いたが、1イーグル、4バーディ、1ボギーの65は通算8アンダー。
このオフは、テレビ収録やコマーシャル撮りなどで忙しく、調整に専念できなかった。
「ティショットの出来も、60%くらい。不安があったので、その分大事にプレーしたのが良かった」。
とても本調子とはいえない中、スコアをまとめてくるあたりはさすが、米ツアー6年目の貫禄。
しかし、2位タイには英国期待の若手ジャスティン・ローズがいる。
連覇を狙うエルスが15位、世界最強のビジェイ・シンは、通算3アンダー11位タイにつけている。
優勝候補たちが、虎視眈々と狙っている。
「…彼らは風が止まった途端、ものすごくスコアを伸ばしてくるから。僕自身、そんなに自信を持ってやれているわけではないし、決勝でもこのままずっと、風が吹いてくれればいいのに」。
米ツアー4勝目を視野にとらえ、祈るように話した。