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中日クラウンズ 2016
プロキャディ有志のみなさんが熊本に義援金
永野竜太郎も、重永亜斗夢もこれでいったん地元に帰る。発生から初めての帰郷に、「久しぶりに家族に会える。楽しみ」と、重永は、4日間とも1番からの“ワンウェイスタート”の最終日は、7時からの第1組でのティオフに、気持ちも逸る。
予選ラウンドに続いて、この日も同組で回った直道らとともに、最終組がやっとコースに出ていった10時すぎには、もう上がってきた。
国内開幕戦のように、今週も永野と2人で優勝争い、とは行かなかったが、この日はしっかり2アンダーで回って、さっそく帰り支度を始めた。
まだ余震が続く熊本。「地元と、家族が大好き」という重永。「とりあえず帰って、家族の顔を見て安心したい」と、新幹線に飛び乗った。
この日もギャラリープラザではチャリティサイン会が行われ、多くの募金が集まった。
また、トーナメントで活躍するプロキャディのみなさんが、有志で義援金を集めて、日本赤十字社の「平成28年熊本地震災害義援金」に寄付することになり、いったん日本ゴルフツアー機構(JGTO)会長の青木功が預かることになった。
「キャディの中にも熊本出身の者がいる。僕らが出来ることはそんなにはないのですが、ちょっとでも思いが届けば」(キャディ有志を代表して寄贈式に臨んだ小岸秀行さん)。
この善意にも、県勢の2人は感謝しきりだ。
キャディの稼ぎは、選手の成績次第。「不安定な収入を削ってでも、熊本のことを思ってくれる。熊本県人として、本当に頭が下がる思いです」とは永野だ。
同時に、いま県勢として自分たちにも何が出来るのか。永野も、重永も一生懸命に考えている。まだ実際に自分たちの目で被害の状況も確認出来ていない今、帰ってまず何をすべきか。
「足りない物資はとりあえず、帰って状況を見て改めて調達するとして、まずは地元の友達をメシに誘ったり・・・そういうのもいいかもしれない」と、永野もあれこれ思いを巡らす。何にせよ、長い目で見た支援が必要だろうと考える。
「アトムともまた相談して、もう少し落ち着いたらチャリティコンペを開くのはどうだろう、とか」。県を代表するプロゴルファーとして、出来ること。「それは、やっぱり俺たちにはゴルフしかないと思うから」。このあと、ツアーはいったん2週間のオープンウィークも、2人には忙しい連休となりそうだ。