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マンシングウェアオープンKSBカップ 2003
マンシングウェアオープンKSBカップ3日目韓国のS・K・ホと手嶋多一が通算10アンダーで並んで迎える最終日最終組
「ホは手ごわい選手。最終日はまずは自分のプレーに徹したい」(手嶋)
今年、日本ツアー参戦2年目を迎えるホの一番のお気に入り選手が手嶋だ。昨シーズ ン、共通の友人を 介して一緒に練習ラウンドするようになってからというもの、ホの成績がうなぎのぼ りに良くなったからだ。
「手嶋さんのスイングリズムは素晴らしい。一緒にプレーをするとその良いイメー ジが残るので、 一緒にラウンドした週は、決まって僕のスコアが良くなるみたいなんです」。
先週の日本プロでもそうだった。それまで調子を崩していたホだが、久しぶりに手嶋 と練習ラウンド を共にすると、途端に効果があらわれた。優勝争いの末、2位。だから今週も“手嶋 効果”を狙って「 ぜひ一緒に練習して」とお願いに行ったのだが、「あかん、あっち行って!」と、手 嶋 は、ホの申し出 をあっさりと拒絶してしまった。
これについて手嶋は苦笑いで言い訳だ。
「この人、僕と練習ラウンドするたびにいいから、悔し くて今週は断っ たんです。もう一緒に回るのはやめやめ!(笑)」。
しかし今週は、思いがけない形で、結局一緒にラウンドすることになってしまった。 通算10アンダーで、並んで迎える最終日は、最終組で勝負だ。
練習ラウンドでは何度も回ってきた2人だが、試合ではこれが初めてだ。
「試合では手 嶋さんがどういう プレーをしているのか。それが見られるのがとっても楽しみ」と、ホは優勝争いのプ レッ シャーもどこ吹 く風。「手嶋さんは大好きな選手だけど、明日はライバルですね」と笑顔で言う余裕 に対 し、手嶋は「彼は 昨年より数段にうまくなっているし、飛距離も伸びているみたい。手ごわいですね」 と警戒を強める。「でも最終日は、ホ選手がどうかよりもまずは自分のプレーに徹し ます」と、対照的に厳しい表情だ。
最終日も、ホが手嶋の良いところを盗んでツアー2勝目をさらうのか、それとも手 嶋が中堅の貫禄を見せるのか…。