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稲森と浅地が決勝ラウンド進出へ

稲森は、明日も真っすぐ!
初出場の2人が、揃って朗報を持ち帰った。稲森佑貴と浅地洋佑が、通算1オーバーで予選通過を果たした。

日本勢8人の最上位となる1アンダーを持って、2日目のリンクスに出た稲森。
安穏とはいかなかった。
「雨も強くて、風も目まぐるしく回っていたので、1ボギー打っただけで致命的。神経を使った」。
じっとパーで忍んで突入した勝負の後半。12番のバーディで、安堵したのもつかの間、14番で「リンクスの洗礼を受けた」。
日本で4年連続フェアウェイキープ1位のティショットが乱れた。
草が生い茂る左のブッシュに打ち込み2打目は出すだけ。
さらに3打目は、右からの風に流されまた左のラフだ。
ピンまで距離のないアプローチは止まらず、ダブルボギーとした。
イーブンパーまで一気にスコアを落として、たちまちカットラインがちらついた。
「気持ち的に来たけど、『まだ4ホールある』と。ここで気持ちを切らしてやらかしたら水の泡になる。精神を保つように自己暗示をかけた」という。

難しい16番のパー3は、どうにかパーでくぐった。
17番でボギーとしたが、なんとか持ちこたえて戻ってくることができた。

かたや通算1オーバーから出た浅地は、4番で試練が来た。
フェアウェイから打ちながら、2打目を右の深い草地の中へ。
乗らず、寄らず、入らずのダブルボギーで通算3オーバーとして、予選通過の圏外にはじかれたが「一回、心が折れたら止まらなくなる。まずはカットラインに戻すことが先決。手堅いゴルフで、目の前の一打に集中していこうと。なんとか踏みとどまった」。
7番と10番のバーディで挽回して浅地も週末のリンクスコースに居残った。

最終組で回った前日初日は浅地がプレーを終えるともう夜の9時。
それから朝まで、7時間の睡眠時間は確保できたが「ゆっくりする時間もなく、バタバタして寝た気には、ならなかった」という。
今朝は疲れを自覚しながら11時15分にティオフ。
初のメジャーは慣れないこと尽くしだが、それでも粘って決勝ラウンドにこぎつけた。

あとはそろって上をにらんでやるだけだ。
「明日からはガンガンいってもいいのかな」と、浅地。
稲森も「がっつきます。失うものはないので」。
この2日で稲森が思ったのはたとえリンクスでも「フェアウェイさえ捉えればチャンスにつく」ということ。日本一曲げない男は土日こそ、持ち味を駆使して「少しでもチャンスがあれば攻めていく」。
大本命の松山英樹が予選落ちをするなどほか6人の日本勢が総崩れの中、若い侍2人が週末の期待を背負う。

そのほか、国内予選を兼ねた6月のミズノオープンで資格が発生する3位に入り、2年連続2度目の出場を果たした韓国の朴相賢(パクサンヒョン)が、通算1アンダーで初の決勝進出を決めている。
  • 明日も頑張ろう

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