記事

日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2021

「ヒデキは攻める姿勢を忘れなかった」木下稜介は偉業を手本に

最終日こそヒデキみたいに©JGTOimages
プロ8年目の木下稜介が、3日目の最終組で「67」をマーク。
最終日を前に、2位との4差を守って、初優勝に王手をかけた。

「不安と緊張は、もちろんありましたけど。その中で思い通りのショットができて。今日は自分に負けずにプレーができたと思う」。

1番で、惜しいパットを外したが、2番のパー5から2連続バーディを奪うなど、前半で伸ばすコースのセオリーをなぞると、難ホールが続く終盤を耐え抜いた。

今シーズンのV争いは、すでに5度目を数えるが、その経験からいま、もっとも気をつけていることは、スイングのリズム。

「プレッシャーがかかると、打ち急ぐ。曲がっても、最後まで同じリズムで振りぬくことに取り組んでいる」。

今季6勝の、稲見萌寧さんを教える奥嶋誠昭コーチに木下も師事する。
コロナ禍で、なかなか対面レッスンは出来ないが、大会前も動画を送り「どう?どう?って。なんか、見てもらうと、マジックじゃないですけど、すぐ良くなったりして。頼ってます。コーチの存在は凄く大きい。今週も、良い状態で迎えられていると思う」。
技術面の準備は整った。

精神面は、同学年の偉業がお手本だ。
今年4月のマスターズを制した松山英樹も、最終日を4差で出た。
「ヒデキは、あの状況でも攻める姿勢を変えなかった。たとえトップに立っても、攻める姿勢を忘れたらダメ。守りに入ると、つけ入る隙を与える」と、身につまされた。

「明日もずっと、ピンを攻めるつもりで戦いたい」。
最終日こそ、自分に克ちたい。

関連記事