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東建コーポレーションカップ 2002

「また、手探りなのに…」 難コンディションでの5アンダーに兼本貴司は、目をシロクロ

 2002年シーズンは、明けたばかり。
 「だから、まだ、大きなスコアが出る態勢ではないんだけれどなあ…」と首をかしげながら、兼本が、5つスコアを伸ばして、ホールアウトしてきた。
 兼本の午前スタートは、強風が吹き荒れるコンディション。
 前半のアウトコースは、じっと耐えしのび、9番、パー4で、上昇のきっかけを掴んだ。
 「6歩(約5メートル)くらいのパットを決めたら、そのあと、ショットがピタピタとつくようになって」
 10番から、3連続バーディを奪った。

 井上透コーチと取り組んできたスウィング改造は、「依然として手探り状態」とはいえ、着実に、進歩は遂げている。
 風対策のパンチショット。
 以前は、「クラブの入射角が鋭角すぎて、浮いた球しか打てず、風に対する恐怖心があった。コーチからも、“パンチ禁止令”が出ていたんです」。
 だがこのオフ、コックを押さえ気味に、ボールだけをクリーンに打つ練習を積み重ねた結果、「高すぎも低すぎもしない、適度なパンチショット」が打てるようになり、コーチからも合格点が出るようになったという。
 前日初日の雨風の中のラウンドでも、パンチショットを多用して、うまくしのいできた。

 「自分の今の調子を考えると、5アンダーは上出来」と兼本。「なにより、開幕戦で、60台が出せたことにホっとしています」としながらも、残り2日、気を緩めることなくさらに上位を狙っていくつもりだ。

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