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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2004
南アフリカのシャール・シュワーチェルが、単独首位浮上
今季欧州ツアーの最年少選手、シャール・シュワーチェル。
「フェアウェーを外したのは4ホールだけ」と安定したティショットに小技がかみ合って、後半の11番から4連続バーディを奪うなど、スコアを伸ばした。
シュワーチェルの得意技は、幼いころから「人並み以上に練習を積んできた」というパッティング。
ここいぶすきゴルフクラブのグリーンは、コースを見下ろす開聞岳からの目があると言われており、それを基準にする日本人選手も多いがシュワーチェルは、「グリーンが非常に良く仕上がっていますからね。僕はいまのところ、目など気にせずスムーズに打ててますよ」と、平然としたものだ。
「…日本のゴルフファンのみなさんにも週末には、特に僕のグリーン上のプレーに注目して、見てもらいたいですね」と、アピールした。
父・ジョージさんはハンディキャップ+3、弟・エイドリアンさんも世界ジュニアで優勝するなどトップアマとして活躍する。
まさに“ゴルフ一家”に生まれたシュワーチェルは、一昨年の18歳と81日目に、史上3番目の若さで欧州ツアーのQスクールに合格。
その後も順調にキャリアを重ね、まだ勝ち星こそないが今年も賞金ランク103位に入って、2年連続のシード入りを決めている。
目標は、同郷(南アフリカ)のアーニー・エルスに追随し、世界の舞台で活躍すること。
「…でも、そのためには徐々に経験を積んで、“ここにシュワーチェルありき”と言われるくらいの実績を作っていかないことには、何も始まりませんからね」。
まずは2回目の挑戦となる日本ツアーで初優勝をあげて、「日本のファンのみなさんに、名前を覚えてもらいたいです」。もし実現すれば、スペインのセベ・バレステロスが77年の日本オープンで樹立した、20歳と7ヶ月の最年少優勝記録も更新する。
現在、20歳と3ヶ月のシュワーチェルは、ここいぶすきを世界進出への足ががりとするつもりだ。