2位と2打差の通算8アンダーで、単独首位に立った岩田寛（いわた・ひろし）のテレビ会見を、仲良しの小平智（こだいら・さとし）が、大溝キャディと並んで隠し撮りしていた。

シャイな岩田が開口一番、何を言うのか興味津々。

前日に続き、また「66」を並べたこの日の内容を尋ねられたが「今日は途中眠たくて。だから夢の中です。バーディ何個獲ったかも覚えていない」と、やはりしょっぱなからヒロシ語録が飛び出した。

ボギーが先行したインスタートの10番、12番は「まだ、起きていたとき」と言い、「眠くなってきた」という14番で、4メートルが決まると、眠さが加速。

きょうの一番に選んだプレーも6バーディを奪ったどのホールでもなく、パーを拾った前半の11番。

「左のバンカー入って、アゴが高いのでグリーンに届かなくて、サードショットで3メートルに乗せてパーパットを沈めました」と、そこはまだ全然覚醒していた箇所だから、振り返りも明確だった。

ちなみに、プレー中に眠くなった原因は、同組だった宮本勝昌が、1ラウンド終了後に腰痛で棄権となり、杉山知靖と2人1組になったことによる、待ち時間のポカポカ陽気に誘われたため。

「今週は、今年で一番寝ている」そうで、寝不足や体調不良でないのでヒロシファンのみなさまにはご心配なく。

50回記念の観戦無料の効果もあり、5131人ものお客さまに来ていただいた2日目もまた、平日での最多数を更新。

寡黙なヒロシも「ワクワクします」と、ひそかに歓喜しながら、「明日もスコアが良ければいいですが、悪いとやっぱりキツいので。楽しめるかは僕次第」と満員御礼の言い方も、意気込み方もヒロシ独特。

ツアー通算4勝目とした8月の「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ」で、若手の台頭進む今季、唯一40代Vを達成し、先週の「マイナビABCチャンピオンシップ」では最終日のみごとな追い上げで2位につけ、本大会は2012年の6位が最高。

プロ21年目の大会初制覇で、最強の41歳を改めて印象づける。

• 岩田 寛