上位65人に入るための現状のボーダー線は、出場義務試合数不足に該当するスコット・ビンセント(現在賞金23位、有資格)と金谷拓実(同24位、有資格)と朴相賢(同43位)と黄重坤(同60位)に加えて、海外獲得賞金を加算するために必要な試合数に満たないショーン・ノリス(65位)の5人を除いた賞金ランク70位まで。 賞金ランキング
今大会前に、その圏外にいた出場選手のうち、下記7人が予選を敗退。
・内藤寛太郎(現在賞金72位)
・武藤俊憲(同75位)
・浅地洋佑(同83位、21年優勝による有資格)
・古川雄大(同88位)
・池上憲士郎(同92位)
・矢野東(同99位)
・崔虎星(同138位)
大会の終了を待たずに賞金シードの陥落や、昨季からの出場資格の喪失が決定した。
古川雄大(ふるかわ・ゆうき)は、その中でももっとも若い25歳。
プロ2季目の昨季は「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」で2位など、賞金ランク30位と活躍。
シーズン最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」にも出場するなど、初優勝が待たれた一人だが、わずか1年でシード権を手放してしまった。
大きな要因は、5月の試合でプロアマ日に転倒し、左足首の靱帯を損傷したことだ。
症状は思った以上に重く、3週間の松葉杖生活を経て、8月に本格復帰したものの、休んでいた間の穴は大きく、挽回しようにも「カットラインが見えてくると大事なショットやパットが思うように打てない」。
気持ちが邪魔をして、この日も前半9ホールで1イーグル3バーディと善戦しながら、後半2ボギーで通算イーブンパーの105位タイ。
初日4オーバーの出遅れを、取り戻せず終戦した。
陥落は、間違いなくケガで出場機会を減らしたせいだ。
だが、古川は「ケガのせいにしたくない」と、自分に厳しかった。
「だって小平さんは今年もまた、アメリカから帰ってきてすぐ少ない試合数(10試合)でもすでにシードを獲れちゃう力があるわけじゃないですか」と、この日も2日連続「67」で、通算10アンダーまで伸ばして6位タイにつけた小平智を仰いで「やっぱり凄い人なんだと思う。僕も、足のケガはあったですけど今は治ってできているわけで。もっとスキルを磨くべき」と、断じた。
「大学時代は今以上にトレーニングをやったし、試合にでれる前には毎日500とか600球とか芝の上から打った」と、試合続きでどうしても、時間を奪われがちの鍛錬や、練習不足を悔いた。
「初心に返ってもっとがむしゃらに、もっと必死に。いろいろ勉強し直して頑張りたい」と、来月6日ー9日の「ファイナルQT(宮崎県トム・ワトソンゴルフコース)」から出直しだ。
「来年か…、再来年になるか分からないけどまた必ず戻ってきます」と、近い未来の帰還を誓った。
なお、大会未出場の選手では、出場義務試合数不足も含めて下記6人も、賞金シードを喪失した。
・スコット・ビンセント(現在賞金23位、出場義務試合不足、2022年優勝による資格保持)
・金谷拓実(同24位、出場義務試合不足、2021年優勝による資格保持)
・ショーン・ノリス(同65位、海外獲得賞金加算のための必要試合数不足、2021年優勝による資格保持)
・上井邦裕(同91位、公傷による特別保障制度申請)
・重永亜斗夢(公傷による特別保障制度申請)
・金成玹(2021年優勝による資格保持)