プロ5年目の古川雄大(ふるかわ・ゆうき)がもがいている。
コースで転倒し、左足首の靱帯を損傷したのは昨年大会のプロアマ戦時。
ハーフターンでロッカーに置き忘れてきたコースメモを取りに帰る途中のアクシデントだった。
契約メーカー「ミズノ」の大会。
「その節は本当にご迷惑をおかけしました」と、1年後のこの日も関係各位に頭を下げてまわった。
「今日も回りながら、去年ここでケガしてから苦しかったな・・・って、思い出したりしましたけど。今日は、とりあえずケガなく回れてよかったな・・・」と、まずは昨年のトラウマを乗り越え安堵した。
直後は立って歩くこともできず、松葉杖を借りながら、治療につとめて8月に復帰。
離脱前は、「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント」で初日の「62」でトップに立つなど、初優勝の兆しも見えていたゴルフが激変。
「ケガの影響はもうないと思うんですけど、なかなか上手くいかない」と、20ー21シーズンで獲った賞金初シードを初年で喪失。
12月のファイナルQTも90位に終わり、出場権もなくしてしまった。
「プロ転向して1、2年はすごくショットも自信を持って、打てていたんです。でも今はちょっと戻ってきたかな・・・と思ったら、今日みたいに風が吹いたりすると、もう打てなくなる。気持ちなのか・・・」。
今季は、主戦場のABEMAツアーでも、開幕から3戦とも予選落ち。
先週の今季レギュラー初戦「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」は、推薦出場だった。
主催のゴルフパートナーの石田純哉・社長は実は昨年、古川がケガをした今大会のプロアマ戦時の同伴アマで、その後の古川をとても心配してくださった恩人のひとりだ。
「凄く気遣ってくださって・・・。本当にありがたい」と、感謝の出場だったが、こちらもまた予選落ちをしてしまい、恩返しをしそこねてしまった。
ゴルフの復調をはかるのと平行し、昨秋からパワーアップのトレーニングに励んで体重は5キロ増。
胸筋も見るからにぶ厚く、逞しくなったが、まだ結果には結びついていない。
「今週も日頃からお世話になっている大会で、せっかく推薦していただいたので。良いきっかけを掴んで、流れを変える試合にしたい」と、切実だ。