記事

川村昌弘が始動「良いニュースを持って帰れるように」目標は“どっちが勝つか”での凱旋!

何事もなかったように、今年もまた飄々(ひょうひょう)と日本を飛び出した。

欧州・DPワールドツアーでシード4季目を迎える。川村昌弘(かわむら・まさひろ)が、1月19ー22日の「アブダビHSBC選手権」で、2023年の初戦に挑む。


2023年はアブダビからです


昨年は、12月6日に8ヶ月ぶりに帰国し、1月9日まで三重県四日市市の実家で“急速充電”した。

「ゴルフは週2程度にして、体のケアに専念しました。家にいるときは外食もせず、久しぶりに母親のごはんを堪能しました」と、元日の雑煮も飢えた胃袋にたっぷりとしみこませて再出発。

タイを経由して、常夏で1週間ほど調整してから合流するのが昨今のルーティンである。


本格始動を目前に、「去年は、間違いなく今まででいちばん危ない目に遭ったと思います」と回想する声は、相変わらずからりと明るい。

3月、南アフリカでの強盗拉致事件は命の危険もあった。
「みなさんにも大変、心配していただきましたが今となっては話しのネタが出来たな、くらいで…」と帰省時も、懸念する周囲との温度差に逆に恐縮したくらいだ。


「日本でも起きないとは限りませんし、危ないから渡航をやめる理由にはなりませんよね」と、くじけず今年も転戦を開始する。


昨年のケニアにて。今年も元気に頑張ってきます!


昨季、痛めた右手首は道具やスイングを工夫しながらつきあっていくしかない。
「休んで、長期に離脱して、ゴルフが下手になるのが嫌なんです。そうならない方向性を模索しているところ」とケガも旅をとりやめる理由にはならない。


むしろ今年から、道連れが一気に増えるのが嬉しい。
昨年のファイナルQスクールを突破した久常涼(ひさつね・りょう)に加えて、日本の昨季賞金ランキング上位3人にも欧州・DPワールドツアーの出場資格が与えられることになり、比嘉一貴(ひが・かずき)と星野陸也(ほしの・りくや)と岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)の3人にも、2月以降の大会から権利が降りてくる見込みだ。
「生活さえ苦でなければ、間違いなくヨーロッパでも通用する選手ばかり」と、太鼓判を押す。


参戦初年度の2019年は、ベテランの谷原秀人(たにはら・ひでと)や宮里優作(みやざと・ゆうさく)と共に転戦して楽しかった。

「また日本語で話せる仲間ができるのは嬉しいこと。ときどき一緒にゴハンに行ったり、お互い刺激しあいながら、相乗効果で力を出し合えればいいな」と、年下たちの合流を心待ちにする。


昨年,豪州にて。Qスクールを突破した久常くんと。いつの間にか僕が最年長(汗)。仲間が増えるのは嬉しいことです


今までは、軽々と年間30試合以上をこなしてきた。
だが、今年6月に30歳。
目前の昨年は、24試合にとどまるなど「だんだん数打ちゃ当たる…、みたいのができなくなって。最近は3、4連戦に一度はお休みを入れることにしています」と試合数を絞る中でも今年、絶対に外せないのが4月20ー23日の欧州と日本共催「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(茨城県・PGM石岡ゴルフクラブ)だ。


昨年も楽しみにしていたが、コロナ禍で延期に。
「僕は欧州枠で参戦しますが、日本で試合ができるのは4年ぶりです。僕の地元の三重県から茨城まで見に行きたいと言ってくださる方もいて、やっと応援してくださる方たちの前でプレーができます」と、今から喜ぶ。


「次の帰国までに、ヨーロッパから良いニュースを持って戻れるよう頑張ってきます!」。
今季から、賞金ランキング上位10人には来季米ツアーの出場資格が発生することも大きなモチベーション。
日本が誇る“旅人ゴルファー”の冒険が今年も始まる。 DP World Tour (europeantour.com)


JGTOのプロフィール写真も2018年から更新されてません…W 4月の帰国が楽しみです!

関連記事